徒然留学日記

30にしてドイツ留学を思い立ち、その後結婚。日々経験したこと、感じたことをつづっています

今後の予定

2008-12-20 19:10:12 | Weblog
夏が終わる頃、ポスドクが私のオフィスに来て『あお、今後のことなんだけど』と言い始めた。もう今後の契約は出来ないから、自分で何とかしてね、と言いに来たのかと思ったら、

(お金をまだ確保できていないから)確約は出来ないけれどPh.Dに興味があるならポジション用意するけど

とのことだった。ちょうど私が書いているプログラムも12月には切りよく終わりそうだったので、自分でも『もうそろそろ「要らない」って言われるかも』と思っていたから心底びっくりして言葉が出なかった。本当にどこまでもポジティブな教授とポスドクだ。

2,3日眠れない夜を過ごしているうちに世の中は不況になり、生活費くらいはもらえるPh.Dをはじめてもいいかな、と思うようになった。自分の能力を考えてみるととてもPh.Dを取れるとは思えないし、取ったところでおそらく40歳くらいにはなっているだろうから、そこから就職は厳しいと思われる。が、

目先のお金に目がくらんだ

そして、Ph.Dを始めるのなら、バックアップのPCを買いたいし、運転免許もそろそろ更新しないといけないし、年末年始、思い切って1ヶ月くらい休みを取りたい、と思い始めた。1ヶ月の休暇を取る度胸はなかったけれど、今だったら、ちょうどクリスマス休暇の時期だし、1ヶ月の休暇をとってもいいかな、と思い、ポスドクと教授に

本当にPh.Dのポジション用意してくれるのなら年末年始、1ヶ月の休暇を取りたい

とメールを書いたけれどスルーされた。やっぱりお金がないのかな、と思い、来年2月までバイトをさせてもらって、3月に本帰国、というプランも立て始めた。

が、研究室の人がクリスマス休暇の計画を話し始めた頃、『やっぱりちゃんとはっきりさせよう』と思い、教授に確認のメールをしてみた。

約束したとおり、Ph.Dのポジションは用意する

と返ってきた。『約束』してなかったと思うんだけどなぁ、と思ったけれど、とりあえず今後数年はドイツにいることがほぼ確定したので、一時帰国をすることにした。まずポスドクに『1ヶ月休みを取りたいんだけど』と話したら、基本的には『問題なし』だったけれど、

日本でメールのチェックできる?

と言い出した。『出来るけれど、すばやい返信は期待しないでください』と返しておいた。ちなみに後日、教授からも同じ質問があった。

ポスドクが秘書さんに私のバイト契約と休暇の取り方について聞きに行った。聞くまでもなく、私の契約はバイトで、月に85時間働けばいいだけだから、何の問題もないのに。で、秘書さんの回答も『問題なし』だった。

残る不安は今のバイト契約が12月末まで、ということ。ポスドクが、

1月、契約なし、という手もあるよね

と言い出した。一瞬、『収入、途切れちゃうじゃん』と思ったけれど、よくよく考えてみたら1月契約なしなら、2月にドイツに戻ってくればいいし、85時間働けばいいだけだから2月中旬に戻ってくる、という手もある、といろいろ考え、そういう選択肢を教授にも伝えておいた。が、結局、

2009年1月から1年間

また契約をした。休んでいる間もお給料をもらえるのはとてもありがたいと思うけれど、日本でもちゃんとメールチェックしないと、と思ってしまう。同僚のドイツ人は

奴隷じゃないんだから休暇中はメールチェックする必要もないよ

というけれど、教授やポスドクはお金を探すために動いているわけだから(=私のためでもある)、出来る限りのことはしたい、と思うんだけれどな。

とりあえず、ドイツ出国前に出来るだけやっておこうと思う。来年ドイツに戻ってきたときは間違いなく全部忘れていると思うから。

というわけで、年末年始(だけではないけれど)日本に帰国します。そして、1月か2月にPh.Dの申請を学部にして、認められれば再び学生に戻ります。

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クリスマスマーケット

2008-12-19 05:34:24 | Weblog
去年に続き今年も同じ街のクリスマスマーケットに研究室の人と一緒に行ってきた。何気に今月は研究室の人とつるむ時間が多かった。

当初、私は所用があり、当日、学校に行かない予定だったのでクリスマスマーケット参加は断わったが、緊急でしないといけないことがあり、学校に行った。同じオフィスのオーストリア人が、『バスで行くだろうから、あおも来れば?』と声をかけてくれたので集合場所に行ってみたら、

車で行く

と。さらに、私が断わったので、1台の車にぴったり乗れる5人だけ誘ったらしい。企画者のインド人に、『あお、昨日行かない、って言っておいて、今日突然来るのはよくないよ』と言われ、それもそうだよね、と思い、『うん、車1台で行くのなら私、やめとくよ』と言ったけれど、結局、学校に車がおいてあるドイツ人が車を出してくれた。

到着したら、もう1人、ドイツ人が増えていてよかった。どうやら、私が急に参加したことで車が2台になったので、彼にも声をかけたらしい。

やっぱり去年と変わらないけれど、雰囲気があっていいクリスマスマーケットだと思う(テーマは中世)。ソーセージを食べて、グリューワインを飲んで、散策して終わり。今年は飲んだグリューワインのカップを持って帰ってきた(3ユーロ)。もうカップを集めるのはやめよう、と思っていたのに。

去年はもう1人Ph.Dの学生がいたけれど、彼はもうドイツ国外にいる。来年早々にほとんどのPh.Dの学生がPh.Dを取る。来年は今いる人のうち、ほとんどの人がいないと思われる。

クリスマスマーケットを一通り楽しんだあと、帰宅。一緒の車に乗ったのが、ドイツ人、インド人、オーストリア人、私、の4人。飲み足りないオーストリア人が、

インド人の部屋で飲みなおそう

と言い出した。見せられる部屋の状態でないインド人が『今日は無理。ドイツ人かオーストリア人の部屋でなら喜んで飲みに行く』と言ったものの、ドイツ人もオーストリア人も『自分ちは無理』といい(飲む場所も決まっていないのに、ガススタンドでビールを購入)、車を運転しているドイツ人が『運転している僕が一番権限あるんだよ』ということで、インド人宅で飲みなおし。

滞在時間は1時間半から2時間くらい(11時くらいにインド人に『はい、もう帰って』と追い出された)だったけれど、興味のある話が聞けてとても楽しかった。

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DVD-タンポポ

2008-12-18 20:32:39 | DVD・本
グリューワインパーティのとき、ポスドクカップルがDVDを貸してくれた。

ヌードルをおいしくしていく話

と言っていた。ヌードルはうどんかな、と想像したけれど、ラーメンだった。

伊丹十三監督、山崎努、宮本信子、役所広司、安岡力也、渡辺謙 他出演

宮本信子さんが演じるタンポポが、おいしいラーメンを作る話を軸に、いろいろな食べ物に関するエピソードがちりばめられている。

最初に出てきたラーメンが特においしそう

だった。『ラーメン食べたい!』と思ってもすぐにおいしいラーメンにありつけない今、とても残酷なDVDだった。

ポスドクは『女性がパスタ(スパゲティ)を食べるマナーを学んでいる場面が好き』と言っていた。

とっても日本ぽい

と。確かに、『赤信号みんなで渡れば怖くない』みたいな描写で面白かった。

私が面白い、と思ったのは、重役たちがフレンチレストランで食事をした場面。1回目に見たときはよく分からなかったけれど、2回目に見たとき、

メニューがフランス語で書かれていて、よく分からないからみんな『誰かと同じもの』を頼んだのか

と理解できた。ま、実際、(日本で)フランス語だけのメニューをおいているレストランはまずないと思うけれど。客に恥をかかせてはいけないよね。

途中、『仰げば尊し』を歌う場面があった。時代か地域性か、私は小中高と3回卒業式でこの歌を歌ったので、

こみ上げるものがあった

普段学生生活を思い返すこともないのに。

せっかくだからドイツ語音声+英語サブタイトルでも見てみた。

ドイツ語吹き替えになっていない部分が一部

あった。日本語にして2文くらい。

で、『仰げば尊し』の歌自体は吹き替えにならず、日本語オリジナル音声だった。どう英訳されているのかしら、と思ったら、本当にあっさりと直訳したものだった。どいういう時に歌われる歌なのか、知らない人は何も感じるものはないんだろうな、と思わせる英訳だった。

出演している役所さん、力也さんなどはすぐに分かったけれど、謙さんはすぐには分からなかった。調べてみたら

1985年

の映画らしい。23年前か。分からなくても無理ないかも。
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グリューワインパーティ-話のネタ編

2008-12-17 15:25:36 | Weblog
グリューワインパーティのときに出た話題の1つから。

ドイツ、と一口に言ってもやはり地域によってずいぶん異なるらしい。私の研究室のドイツ人も出身は北から南までさまざま。

ドイツの南のほうにシュバーベン地方と呼ばれる地域があり、そこに住む人々はシュベービアンと呼ばれるらしい。話す言葉も標準ドイツ語とかなり異なるらしい。

私の研究室には2人のシュベービアンがいる。そのうちの1人が先日誕生日パーティを主催した人。グリューワインパーティで彼はあまりグリューワインを飲んでいず、さらに聞いたところ、『アルコールは普段、1人で家では飲まないし、そもそも家に置いていない』と言っていたので、別のドイツ人に『彼はドイツ人じゃないねー』と冗談で言ったら、そのドイツ人、

あぁ、彼はドイツ人じゃないよ。シュベービアンだから

と返ってきた。『でも彼はいいシュベービアンだよ』と付け加えた。もう1人のシュベービアンはあまり夜は出かけないようで、その誕生日パーティのときも、クリスマスエクスカーションのときも1人で早めに帰宅した(で、その『彼はいいシュベービアン』発言をしたドイツ人はもう1人のシュベービアンのことを『彼は悪いシュベービアンだよ』と言っていた)。

それを聞いた私は『シュベービアンってどんななの?』とシュベービアンでないドイツ人に聞いてみた(本人に直接聞くのははばかられた)。そうしたら、代わりにシュベービアンのドイツ人が答えてくれた。一言で言えば

ケチ

らしい。お金は使うのではなく、貯め込む、と。言葉に関しては、たまに他の地方の人のドイツ語が理解できない、理解してもらえないことがある、と。

そのシュベービアンの彼、40代前半なだけあって『大人だなぁ』と思った。例えば私が日本人を知らない人に日本人のステレオタイプを言うとき、マイナスに思われることは言いたくないなぁ、と思うし、話しながら『全員がそうではないけどね』とか付け加えると思う(ステレオタイプの話をしているだけなのに)けれど、彼はそういうことはなく、淡々と説明してくれた。彼らの中では『ネタの1つ』という位置づけなのでしょうか。


その昔、別のドイツ人から聞いた小噺を思い出した。
バーで頼んだビールのジョッキに虫が入っていた。ドイツ人はお店の人にジョッキを取り替えてもらうように言う。バイエルン人(だったかな)はジョッキを取り替えてもらうことはせず、虫を取り出して飲む。シュベービアンは虫を取り出して

つぶしてエキスをビールに入れて

飲む。
というものだった。こういうことを考えると、40代前半のシュベービアンが大人、というわけではなく、ただ単にドイツ人のネタの1つなのだろうか。

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グリューワインパーティ

2008-12-16 03:33:35 | Weblog
面倒を見てくれているポスドクがグリューワインパーティに誘ってくれた。『研究室全員、って訳ではなくって、一緒に仕事をしている人だけだけれど』と言っていたけれど、彼のフラットについてびっくり。

秘書さんたちまでいた

私の研究室には複数の教授がいるけれども、その内、研究室のボスが管轄している人たち全員に声をかけたらしい。
教授も、翌日からアメリカ出張だというのに、夫婦で来ていた。体力あるなぁ(2週間前には上海出張にも行っていたのに)。

そのポスドクの家は、22階建てのマンションの22階だった。そして、中も広い広い。中が2階建てになっていて、2階にあがってみると、リビングやバルコニー(ちょっとした庭になっている)、1階部分はダイニングキッチンと複数の部屋、と言う感じで驚きの広さときれいさ。

ポスドクも、そのパートナーも日本に長期滞在していたことがあり、日本のものがたくさんあった。例えば

ドラゴンの頭(これは1つだったけれど)

とか、

お猪口コレクション

とか、

根付コレクション

とか。

きれいなものが好きらしい。
2階にはなんと、婚礼衣装(打ち掛けかな?)が飾られていた。きれいだった…

ゲストが1人帰り、2人帰り、と、だんだん人が減り、1つのテーブルに集まるようになった頃、話題がなんとなく日本のことになってきた。『漢字で名前を書いて』というので、紙とペンを借りて書いた。ペンは

筆ペン

その後、ポスドクたちの日本語の教科書が登場し、みんな真剣に読み始め、そのうち、オーストリア人が紙に漢字を書き、『これ、何て読む?』と聞いてきた。なんのテストだよ、と思いながら、見てみた。

どう見ても『π』にしかみえない

日本のことをあまり知らないし、日本人の割に礼儀正しくない、と、『あおは日本人じゃないんじゃないか』と疑惑をもたれている私はどきどき。どう考えても初級レベルの漢字を答えられないのは致命的じゃないか?と思い、『それ、本当に正しく書いた?』と聞いてみた。少し書き直して見せた漢字は



なるほどね。πと似ていないこともない。小学生の頃、先生が『はね、はらいもきちんと』と言っていたことが今にして理解できた。

日本滞在経験があるポスドクカップルから出された質問は、

日本刀の柄に丸いものがついているじゃない。あれはなんていうんだっけ?

ほら。マニアックな質問が来た。即答できる人は何人いるのでしょうか…もちろん私は分からなかった(正解は鍔・つば)。

あまりに楽しくて最後までいてしまった。
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バラ-第2シーズン

2008-12-15 15:46:45 | バラ
成長期を迎えたバラはその後も順調に葉をつけ、先日、

花が咲いた

正直、こんなに長持ちはしないだろう、と思っていたけれど、再び花が咲いてうれしい。今のポットでは小さいと思うから、大きいものにしたいけれど、多分、根っこが絡まっていて分離は不可能だろうな。

花が咲いてから10日間くらい経ったけれど、今もまだきれいに咲いている。春に咲いたときよりも長持ちしそうな気配。寒いからかなぁ。

葉っぱはわさわさで出てきているけれど、つぼみはまだ付いていないと思う。また次の花が咲くといいな。
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クリスマスエクスカーション

2008-12-14 17:30:40 | Weblog
私の研究室では、クリスマスパーティを研究室でしない(そもそも場所がない)ため、毎年12月のある日、夕方から夜にかけて近くの街に出かける。私にとっては3回目のエクスカーションだったけれど、同年代の女性はいないし、友達もいないし、で、最初の年は参加したけれど、去年は参加しなかったし、今年も参加しない予定だった。そもそも、そういうインフォメーションは全部ドイツ語なので調べるのも面倒と思っている。

エクスカーションの前々日、みんなでメンザ(学食)でランチを食べていたとき、面倒を見てくれているポスドクが、『あおはエクスカーションのこと、知ってる?』と聞いてきた。

知っているけど行かない

とかわいげなく答えた。結局、『時間があるなら行こうよ』と言われ、行くことにした。現地集合現地解散のエクスカーションだけれど、たいてい誰かの車に乗せてもらう。今回も別のポスドクの車に乗せてもらって目的地に到着。

教授も一緒に

教授が、『あおはさ、ヨハネス・ケプラーって知ってる?』と聞いてきた。文学者か?作曲家か?と頭をフル回転させたけれど、似ている名前も出てこなかった。その人は、天文学者で、その人の発見がニュートンの発見の基礎になったらしい。どうやら、その人の博物館に行くらしい。さすが、物理と気象学の研究室。ヨハネス・ケプラーのこと、調べておけばよかった。スケジュールをちゃんとチェックしておくべきだった。

博物館は小さかったけれど、英語の説明も付いてた入りして結構面白かった。博物館の人がドイツ語で説明してくれたけれど、とても長く、ドイツ人でさえ、『彼、話しすぎだよ』とぼやいていた。

その博物館の見学中、夜警の格好をした人がやってきた。『クリスマスの演出で見回り?』と思ったけれど、実は

私たちのツアーガイド

だった。博物館見学後、その夜警さんが1時間半ほど街を案内してくれた。全部ドイツ語だったけれど、女性のポスドクが気を遣ってくれて通訳してくれた。残念だったのは、クリスマスマーケットがなかったこと。ポスドクの話では、その街のクリスマスマーケットは翌日だけ(もしかしたら翌々日も)らしい。屋台の組み立てだけ見ることが出来た。

その街には、宗派の違う古い修道院(3つか4つあった)や、過去、病院として使われていた建物、ワイン工場などを見て回った。ドイツ語が分かったらもっといろいろ楽しめたんだろうな、と思うとちょっと残念。

観光後、ディナー。私はスモークソーセージをチョイス。おいしかった。私の研究室はドイツ語を母国語としない人は3人だけで、今回のエクスカーションに参加したのはインド人と私だけ。まぁ、会話に参加できないのは仕方ないか、と思っていたら、たまたま隣に座った先日の誕生日パーティに誘ってくれたドイツ人がずっと英語で話してくれた。めったに話すことがない人だったので、いい機会だった。

が、彼の質問に答えるのは大変だった。例えば、『ドイツではこういう小さい古い街がたくさんあるんだけれど、日本はどう?』『何パーセントの人が仏教徒なの?』とか。落ち着いて考えればいろいろ出てくるけれど、そのときは『日本の街はドイツの街と全然違うからなぁ。小さい古い街は皆無ではないけれどどれくらいあるんだろう』とか考えていた。

私が育った街は歴史も人口構成も、もっと言えば文化も少し特殊だと思うから、私の経験を『日本はね…』と話すのは違う気がする。仏教徒に関しても、私たちはお守りを買うし、お墓はお寺にある人もいるし、結局、宗教でくくれない生活、文化だと思っている。

ということをきちんと話せばいいのだろうけれど、その場ではすぐに考えが浮かばないし、英語できちんと説明できる自信もないので、あいまいになってしまう。日本のことをよく知らないな、と感じる場面でもある。

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教授のあせり

2008-12-01 04:11:36 | 勉強
同じオフィスのオーストリア人によると、教授はどこからかプレッシャーをかけられているらしい。で、そのプレッシャーは私たちへのプレッシャーとなる。

教授はいくつもプロジェクトを抱えていて、その多くが2007年の夏に行われた大規模な観測に関係している。その大規模観測のプロジェクトのワークショップが10月末にフランスで行われたけれど、

あまり実りがなかった

といえる。観測結果が多く発表されたけれど、そこから発展させる研究はまだ。多分、どこの大学も研究所も

人手が足りない(予算も足りない)

のでしょう。

研究結果はまだだけれど、『次の予算を確保するため』教授は金策に走らないといけない。そんな中、私の衛星画像とレーダーデータ、GPSデータを重ねた図は手軽に人をひきつけられる(雲の動きもわかって視覚で追えるから)ため、たまに教授から『こういうの作って』とオーダーが入る。それ自体はかまわないけれど、先日は

夕方4時半に教授からメール

今後、するべきことに混ざって、『こういう図を作って。

今日中に

』と書かれている文章があった。……簡単に思っているかもしれないけれど、私の書いているプログラムはまだ発展途上なので、いちいち書き直す必要がある。で、プログラムを書き直し、ちゃんとループで動くことが確認できたのが7時。1枚の図を作るのに約3分かかっていた。

2種類×130枚の図×3分

今日中の作成は無理、と思い、教授にサンプル図と、明日の朝、出来上がりを渡すことをメールし、帰宅した。

家に帰り、一応メールをチェックしてみたら、教授から返信があった。

明日のプレゼンで必要だから。10時の出発までに間に合わせて

と。こういうの、好きじゃないんだけどな。段取りとか悪い人と仕事するのは嫌なのよね、と思いながらも翌日、いつもより1時間ほど早く行き、作業し、完了。間に合ってよかった。


教授は12月中旬からアメリカに行く。そのときに私が書いているプログラムのデモンストレーションをしたいようで、週に1回はミーティングが行われている。

当初は、『クリック1つで図の作成』と思っていたようだけれど、現実はそんなに甘くなく(そういうすばらしいものは私にはかけない)、PCのセッティングだけで半日かかったりしている。先日、ようやく『図の作成』までたどり着いた。まぁ、ここまで来ればあとは比較的楽なはず。

先週、私が教授に用があったので、秘書さんに『アポイントメント入れたいんですけど』といいに言ったら、

今週は忙しいから教授に確認してから連絡するわ

ま、翌週(今週)前半は中国で会議だから忙しいとは思っていたけれど。だから、秘書さんから連絡はないだろうな、と思っていたら、夕方、教授が私のオフィスにやってきた。

前もって教授と確認したいことをメールしておいたからそれに答えに来てくれた。突然やってきたので私の準備が出来てなく、すべてを確認することは出来なかったけれど、いくつかは確認できたのでよかった。

で、金曜日。教授からメールが来た。

来週金曜とその次の月曜、アポイントメント入れるからよろしくね

と。アメリカに行く前に私の書いたプログラムを使えるようになろう、とあせっているのが垣間見られる。お気の毒に…


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