ソクチくんがたくさんのオレンジをもって実家から帰ってきた。今の時期、ソクチくんの実家のある村に収穫したてのオレンジを売りにイタリアから来る人がいるようで、私たちも分けてもらっている。今回は
ジャムを作る
と、普段よりもたくさんオレンジをもらってきた。このオレンジは収穫後、ワックスや防カビ材を塗ったりしていなくて、何なら火山灰が付いたままだったりする。
というわけで、オレンジの皮も少し入れてソクチくんがジャムを作った。
が、
固まらない
ということで、散歩がてら近所のスーパーにペクチンを買いに行った。買いに行く途中で「なぜ固まらなかったのか」を聞いた。
写真の左側の箱はこの時スーパーで買ったペクチン(ほかにも何か混ざっている)で、これは砂糖と果汁を1対1(厳密には違うけど)で使うもの。
ソクチくんが使ったペクチンは1対2で使うものだったけれど、ソクチくんは約1リットルの果汁に対して
砂糖1キロ
使った、という。それは1対1だね。
『ほら、オレンジのジャムって苦みがあるから砂糖たくさん入れた方がいいし』というのでびっくりした。いや、その苦みがおいしいんじゃん。
数年前、義父がジャムを作ったとき、やっぱり砂糖を入れすぎてジャムが固まらなかったことがある。その時ソクチくんは『ちゃんと説明通りに使わないからだよ』と文句を言っていた。
今回、その話をしたら、『うん、僕は絶対ああいうことはしないと思っていたんだけど、
遺伝子ってすごい
ね』と言われた...
ソクチくんの友達で、ケーキを作らなくなった人がいる。作らないと言っても、プレミックスを買って焼くことはあるので、なぜだろう、と思ったことがある。話を聞いてみたら、『自分で作ると「こんなにたくさん砂糖が入っている」と気になるけれど、
プレミックスではどのくらい砂糖が入っているのかわからないから気にならない
から』と言われた。当時は「何がどのくらい入っているかわかっているほうが良くない?」とピンとこなかったけれど、今回、4瓶と少しのジャムができ、1瓶に約250グラムの砂糖が入っているのか、と思うと積極的に食べる気にはならず、ソクチくんの友達の気持ちがよく理解できた。