床下の管交換の工事は割と順調に進み、穴が埋まった。フローリングはまだなので、
コンクリートむき出し
となっているけれど、とりあえず穴がふさがったので落ちる心配がなくなったのはよかった。
穴埋め業者さんが帰るとき、廊下に写真右端のナイフが落ちていたので、忘れ物ではないかと思って業者さんに声をかけた。
『
それ、穴から出てきました
よ』と言われた。確かに、「錆錆のナイフだな」とは思ったけれど。
古さから見て今まで配管工事に来てくれた業者さんではなく、
1960年代に家を建てたときの関係者
の忘れ物ではないかと思う。
ナイフの刃に「GEBRUEDER BECKER」(ベッカー兄弟)、「SOLINGEN」(ゾーリンゲン)の文字とともに、この会社のロゴマークのイラストが彫られていたので、それを手掛かりにソクチくんがネットで調べたところ、この会社は1860年代頃の創業で、戦後まもなくネイルケア(爪切りはさみや爪やすり)に方向転換したらしい。
写真の左2つはあお家にあるナイフ。ソクチくんの大叔母さんが使っていたものなので、こちらも一番左が1980年代頃、真ん中が1970年代頃、と、割と古い。
が、それでも比べてみると、今回発掘されたナイフは
・持ち手も刃も比較的まっすぐ
・左2本は持ち手と刃の間に持ち手が出っ張った部分があり、安全面が考慮されているけれど、一番右のナイフにはそれがない
といった違いがみられて面白かった。ちなみに、3本とも持ち手は木でできているけれど、今回発掘されたナイフは手作業で作ったようで、
表側と裏側で若干形が違っていた
。
このナイフは工事自体には使用されず、業者さんがパンやりんごなどを切ったのに使ったのではないか、など、ナイフ1本からいろいろ想像できて面白かった。