グリーンズ・テイブル

ppのピアニッシモな戯言でござ~い☆

詩とファンタジー No.26

2014-05-27 23:38:00 | 

詩とファンタジー No.26 春生号

投稿詩とイランストレーション

かまくら春秋社

特集:やなせたかし「わかれのごあいさつ」

 

前号に引き続き、発行されなかったやなせたかしの生前追悼号に載せるはずだったご本人のいくつかの詩が。

ちょっと、くどい気がしないでもないけれど、ぱたっと影がなくなるのも寂しいし。

寂しいといえば、毎号楽しみにしていた「足みじかおじさんの旅」まで載らなくなったのが残念しごく。

 

夢だらけ

  いけだかなこ

出会いは見えぬアミダクジ

予期せぬ事が幸運だったり

あんたと出会って話していたり

右や左に曲がりながら

右や左に突き当たり

それでも此処でこうして居るから

ハズレクジなど無いのかも

 

あんたと出会って当たりだもん

色々あって当たりだもん

 

アミダクジはまだまだ途中

偶然・突然・この先分からず

右や左につまずくことも

右や左に流れることも

それでも前みて進んだら

ハズレクジでも笑えるし

当たりと思えば当たりだもん

 

絵・建石修志

 

たんぽぽは飛ぶ

  木崎よしお

わたし たんぽぽ ふわふわ体質

このまえは本当に運がよかった

この野原に舞い降りて

土の上に花を咲かせられたから

 

花が綿毛になったら そろそろ旅立ち

もしも今度 風が吹いたら

ここから舞い上がらないといけない

行き着く先もわからないいまま飛ぶのです

 

無事大地に根付けるだろうか?

無常のアスファルトではないだろうか?

綿毛の数だけ不安はあるけれど

わたしはこう思うことにしたのです

 

たんぽぽの本質は咲くことではなく

飛ぶことにあるのではないかと

咲くから たんぽぽなのではなく

飛ぶから たんぽぽなのですよ

 

だから風は強く吹くほうがいい

そして高く高く もっと遠く遠く

飛び続ける そのときを楽しみたい

わたし たんぽぽ ふわふわ体質

わたし たんぽぽ ふわふわ体質

 

絵・奥田あきこ

木崎さんの作品は波長が合うというか、いつもビビっときます(フフ)

詩集が出たら真っ先に買いたいな。

 

「ほんの三行詩」も楽しいものがたくさん。

カラーリング

  吉田さおり

髪が伸びると

昔はプリン

今は富士山

 

pm2.5

  河野文

仙人も

食いたくなかろう

この霞

 

二千円札

  下野栄子

これほど

存在がなんだったのか

というお金は珍しい


楽しいこと、美味しいものは……新しい力にかわってくれる☆

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