家の近くを車で下っているときに突き当たりで、元子供の店のおばさん(オバサンの私から見てもおばさん)が、誰かに手を振っている。
両腕をこれ以上伸ばせないくらいにあげて、背伸びをして飛び上がらんばかりに。
相手は誰なのか、つい好奇心で見てしまう。
もうずっと遠くの車だった。
向こうからはもう見えてないかも。
おばさんと目が合い、微笑んだ。
いいなぁと思う。
なりふり構わず、子供のように身体いっぱいで表す「さよなら」。
寂しみがそれで吹っ飛ぶなら、なお。
NHK大河ドラマ「篤姫」で小松帯刀(英太)がこんなことを言ってました。
「人はいなくなるのではなく、また会う時の楽しみのために、ひととき離れ離れになるだけのことです」
春三月、あちらこちらでいろんな別れと旅立ちが。
画像:友人製作のプリザーブドフラワー。