グリーンズ・テイブル

ppのピアニッシモな戯言でござ~い☆

イタンキ浜

2007-10-06 08:30:17 | ちょっとお出かけ
外に洗濯物を干せる日があと、何日あるのかな~。

イタンキ浜がよく見える直ぐ脇の道路には丁度信号が付いている。ここだけは赤になって止まることが、ちょっと嬉しい。車の窓を開け、波の音を聞き、耳を休める。
外海に面しているため、波の高い日が多く、サーファーには好まれているようだ。

子供の頃、友だちと足をつけて遊んだ波打ち際。急に深くなっていて、引きも強いので昔から遊泳禁止になっているにも係わらず、泳いで命を落とした人が何人もいる。大人からこの浜で遊ばないように言われたのはそのせいかと思っていた。

戦争中、中国から強制連行され、港湾荷役や工場で働かされている間に亡くなった人たちの白骨遺体がこの浜で発見されたのを知ったのは大人になってからのこと。その数約五百体、その中には事故や病気で亡くなったとは思われない状態のが多数あったらしい。横にある小高い丘には慰霊碑がきりっと建ち、この浜を見渡している。

ここを通るとき、無意識に確認するのは鯨岩。満ち潮の時は見えない。
イタンキという名前の由来となった「茶碗」にまつわる伝説がる。
その昔、この岩を鯨の一部だと勘違いしたアイヌの人達が浜に上がってくるのを、「茶碗」を持って待っているうちに亡くなったという。
この伝説に対して、去年だったか、郷土研究の方が異論を呈した。狩猟民族であるアイヌの人達がただじっと待つわけはない、「茶碗」に似た貝がこの浜にあったから、この名前がついたのではないかと。

太古の昔から長い年月、そこで起きた全ての出来事を包括しつつ、私がいなくなった先もずっとあり続ける海。

窓を開けられるのは木枯らし吹くまでのあと一ヶ月、あるかないか。



楽しいこと、美味しいものは……新しい力にかわってくれる☆

♪ ♪ ♪    ♪ ♪ ♪    ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪