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ピカビア通信

アート、食べ物、音楽、映画、写真などについての雑記。

読書体験

2018年05月25日 | Weblog


この前国の調査で、中学生だか高校生の一年間の読書数ゼロがナン十パーセントといるとかそんな結果が報告されてたが、自分自身そうだったので特別驚きもなかった。確か高校三年間で読んだ本は数冊だったのではないか。読んだ本も家にあった兎に角短い小説で、当然のこと面白いと思ったことは一度もなかった。一冊だけ覚えてるのは「野菊の墓」、これは自分で買ったのかもしれない。これも兎に角薄かった。父親からはうるさく読書をしろと言われていたにも拘わらずのこの貧弱な読書体験。

結局、自ら興味を持たないと身につかないという典型なのだが、それが始まったのは大学生20歳の頃。きっかけは遠藤周作のエッセイだったと思う。それを機にいろんな作家に興味を持ち、次から次と読むようになり読書は習慣化した。そんなのが十年くらいは続いたと思う。

そして次の段階。ちょっと難しいと言われる長編小説の世界に足を踏み込んだ。まずはトーマス・マンの「魔の山」。かなり感動して調子に乗って次は、世界で一番有名で一番読まれてないと言われるプルーストの「失われた時を求めて」。文庫本が月一(全十巻)で発行されるのに合わせて読んだ。多分あの時だから読めたと思うが、読み切ったことを含めかなり感動した。その後長編ではないがカフカに興味を持ち一通り読み、日本の作家志賀直哉や大岡昇平などを改めて読んだりと続き、徐々に読む頻度は低くなり現在に至る、といったところである。

ということでマイオールタイムベストテンには、間違いなくトーマス・マン「魔の山」プルースト「失われた時を求めて」カフカ「城」志賀直哉「暗夜行路」大岡昇平「レイテ戦記」は入る。

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