せっさたくま

広島ペット霊苑がお贈りするブログです。ペットの事や他愛も無い話まで、色んなことを綴っていきたいと思います。

はじまりはそこから(後編)

2006年05月29日 | 広島ペット霊苑 創業記
 

広島ペット霊苑代表の下田です。

私がペット葬祭業界に飛び込んだ理由について
先月少しお話させていただきました。
(4/26 『はじまりはそこから 前編』参照)

私は今から約20年前、
高校時代に体験した最愛の友『ゴエモン(ミックス 犬)』との
最悪の別れで覚えた衝動を抑えられず、
全く未開の『ペット葬祭』の道へ飛び込んだのでした。


その最悪の別れとは・・・・ 毒殺です。


主治医の先生に紹介されたとある火葬場へ
毛布にくるんだゴエモンを連れて行きました。

平屋建てのコンクリートで出来た事務所には受付台があり、
そこの奥に50代後半の男性職員がひとり座っておられました。

私は落ち込んだところを悟られないように思いっきり大きな声で

『この子の火葬をお願いしたいのですが・・・』

と職員に声をかけました。

そうするとその職員は振り向きざまに
ゴエモンを抱きかかえた私に向かってこう言ったのです。

『犬が死んだんね。そこの紙に必要事項を書いてお金を置いて帰りんさい』

『えっ』

一瞬私は耳を疑いました。
聞けば個別で火葬も出来ず、
お参りに来てもお骨はその場所にないとのこと。
最愛の友との別れに涙で目は腫れ、
まともに立っておられない私の姿を知っているはずの
職員の無神経な様々な言葉は、
私の傷ついた心を木っ端微塵に砕きました。

『ゴエモンごめん。広島にはお別れできる場所がここしかないんじゃ。
本当にごめん・・・』

そう心の中でゴエモンに手を合わせ何度も何度も謝りました。
そんな最愛のゴエモンとの最悪な別れが、私に

『私と同じような悲しい思いを他のペットを愛する飼主さんにして欲しくない!』

という想いが、私をペット葬祭業につかせたきっかけなのです。
きっと今頃空の上でゴエモンは喜んでくれていると思います。


『30年~50年と頑張っていくけぇ見とってのゴエモン』
コメント (2)
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