せっさたくま

広島ペット霊苑がお贈りするブログです。ペットの事や他愛も無い話まで、色んなことを綴っていきたいと思います。

大変な仕事ね

2007年04月18日 | 広島ペット霊苑 創業記

よくお客様からこんなお言葉をかけていただきます。

「どうしてそう思われますか?」と、ご質問させていただくと、「皆が喜んで出来る仕事ではないし、相手をするのは悲しんでいる人ばかりじゃない。」と、たいがいの方はおっしゃいます。

確かにお迎えにあがるペット達も全てきちんとされている訳ではありませんし、火葬をすればスーツに臭いだってつきます。お相手させていただくお客様だって9割の方は涙され、中には立っておられるのも、やっとという方もいらっしゃいます。

ナーバスになられている方が多い分、言葉をひとつ間違いで激昂されたり、こちらの何気ない態度でお客様を悲しませたりと、気を遣った対応を求められるのは、他の仕事より多いかも知れません。

でもそんなことを忘れさせていただける瞬間があるから、私たちはそこまで大変な仕事だと思ってはいないのが本音です。

それは、お別れ時に悲しまれていた飼い主様が、お帰りになられる時には笑顔で「ありがとうございました。」と言っていただける、そんな「本当のありがとう」をいただけるからなのです。

「ありがとう」という言葉に本当も嘘もある訳ではないのですが、言葉だけで言う「ありがとう」と心からいう「ありがとう」は少しニュアンスが違うように私は思っています。

その「本当のありがとう」を沢山いただける仕事だから、どんな状況だってやりがいがあるのです。
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20回法要

2007年04月15日 | 広島ペット霊苑 創業記

4月8日に第20回春季大法要を熊野にて執り行いました。

この日は、最高に気持ちの良い天気で、おまけに合同供養塔の桜が満開の下で、開催することができました。本当に、ここまで条件が揃うのは久しぶりの事で、きっとこの日が来るのを待ちわびた天使達の願いが、空に届いたのに違いありませんでした。

しかも今回は午前、午後とも大盛況で、ここ数回の法要は、ご参列の皆様の数も安定してきて「やはり現代人の宗教離れが進んだのか?」などとネガティブに考えていましたが、今回のさまを見るなり「まだまだ世の中捨てたもんじゃない・・・」と考えてしまっていた自分が少し情けなくなりました。

ご挨拶の際に、「言葉にすれば20年、20回の法要ですが、この間に数多くの皆様のお別れに立ち合わせていただきました。その中で様々なお言葉を頂きながら、ひとつずつ階段を昇ってくることが出来た事を本当に感謝しています。これからも、アクセスや設備は他所に負けるかもしれませんが、気持ちの部分だけは何処にも負けない覚悟で頑張りますので、末永く宜しくお願いいたします。」とお話すると、あちらこちらで頷いてくださるお客様のお顔を拝見し、胸が熱くなったことは言うまでもありません。

これからも全てのペットにご供養を!というスローガンの実現。最愛のペット達が安らかに眠れる場所の提供。飼い主様の立場に立った真心ある対応。この3つを主眼において、頑張る決意を新たにいたしました。

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この子は大丈夫

2007年04月10日 | 広島ペット霊苑 創業記
スタッフに任せていたブログを「これではいけない」と、こまめに書き始めようと決意している広島ペット霊苑代表の下田です。

この8日に行われた法要の前準備をスタッフ総出で行っていた日、総勢10名でお別れに来られていたご家族がいらっしゃいました。

拝見したところ、ご両親に娘さんお二人と、娘さんたちのお子様達でしょうか?上のお子様が小学校低学年グループで、下のグループは幼稚園からオムツが取れていないお子様迄でした。さすがに下のグループの子供たちには、お別れの意味がまだまだわかりにくかった様子でしたが、上のグループの子供たちは、お別れの意味を十分理解され、点火時には号泣されながら見送っておられました。

20年に亘り、数多くの子供たちと、ペット達とのお別れをまじかに拝見してきましたが、小さな子供たちが、涙を流してお別れされる姿を見るたび「この子達は大丈夫」と思ってしまいます。

何が大丈夫なのか?とお思いの方の為に解説しますと、涙を流してお別れができる子供たちは、昨日まで目の前にいた友達が動かなくなり、硬くなって、自分の知らない世界へ旅立って行くことが、とても悲しくて辛いものだと感じる心を小さいながらに持っているのです。言い換えれば、この気持ちさえあれば、大きくなっても自分の衝動だけでむやみに人を傷付けたり、自分より弱いものや、小さなものを守ってあげなければいけないという優しい心が根付いていると実感できるからなのです。

こういうご家庭はきっと、ご両親が日頃からそういう後ろ姿を見せ、時には話を聞かせておられる愛情あふれるご家庭なのでしょう。

ある意味、飼い主様への感謝の気持ちを、自分の身をもってその子供たちに教えてくれているペット達も子供たちの綺麗な涙で見送って貰えば、きっと嬉しいに違いありません。

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これでいいんだ

2007年04月01日 | 広島ペット霊苑 創業記
しばらく我社のブログ班から「原稿ください」とのお呼びがかからなかった為、久しぶりのブログ登場となってしまいましたペット霊苑代表の下田です。

今回は、先日対応時にお客様からいただいた、ありがたいお話を紹介したいと思います。

私の携帯に本社から「現在スタッフが対応中のお客様から代表に連絡が欲しい」という電話が入りました。

長年の経験からクレームだということは察しがつきましたので、電話より現場急行だと判断し、急いで車を現場に向かわせました。

現場について一旦、担当者から話を聞き、お客様が待たれている待合室で謝罪をしながら事情をお聞きしました。

そうすると、細かい説明が不十分。対応が相手の立場に立っていない。昔の方が皆一生懸命だった。等、様々な問題点をご提示いただいたのです。

実のところ、お客様のお話をお伺いするまでは、サービスや言葉遣いに一番注意することの出来る担当者が対応したのだから、もっと違う意味合いのクレームだと思っていたので正直驚きました。

しかし、お客様が涙を流されながらポツリポツリとお話いただいた内容を噛み締めていくうちに、我々全員が考え直さなければいけない問題点が見えてきたのです。

それは、お客様には100通りの考え方があり、それに合わせて対応を変えることが必要な仕事なのに、20年の間に私たちの心の中に「長年やってきているのだから、これでいいんだ」という気持ちが芽生えていることでした。

確かに昔は「どうしたら、このお客様の気持ちが安らぐのだろう」と試行錯誤の連続で一人のお客様を対応するだけでクタクタになっていたものです。

しかし今では、長年の経験からマニュアル化された対応になっていたことに気づいたのでした。

「お客様は一生に一度のお別れをしに来られている。」

明日から再度、スタッフ全員で、その原点を噛み締めながら対応をすることを決意したのです。

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