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No720-3『果てなき船路』~群像劇のおもしろさ~

観ても観ても、観たことを忘れる映画がある。本作もそう。 リュミエールのビデオで観た。原題は「The Long Voyage Home」1940年。 出だしから、いきなり暗い。 画面も暗ければ、バストショットで映し出される男も女も、ものゆげで、どこか遠くを見ている。 聞こえてくるのは、南国の踊りの歌。 男たちは、舟べりにもたれ、煙草を吸ったり、どよーんとした面持ち。南の島のふうの女たちは、やたら . . . 本文を読む
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No1392『奥様は魔女』1942年~テンポのよいスクリューボール・コメディの絶品~

尊敬する山田宏一さんという映画評論家が 「映画的な、あまりに映画的なマキノ雅弘の世界」という本の前書きに こんなふうに書いておられます。 「映画を映画的に、映画の言葉で語れぬものか」 マキノ雅弘監督の映画(特に次郎長三国志(1952~54年)シリーズ)を観たことがある方なら、 ユーモアにあふれた、軽妙な語り口、 余計な説明はなし、省略が効いたテンポよい展開、 情感をくすぐる美しい映像と、 思い出 . . . 本文を読む
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