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No139「娘・妻・母」1960年成瀬巳喜男監督(成瀬特集その6)

~何気ない動作からうかがわれる決意~ ラストシーン、ふいにこみあげてくる涙に、戸惑いながらも止めようがなかった。 物語にはっきりした結末は要らない、とまで思わせてしまう成瀬。 母の行く末がみえないまま、唐突に物語は終わってしまう。 しかし、なんとかなりそうな明るい未来を予感させるから、映画は不思議だ。 舞台は、山の手の中流家庭。母(三益愛子)と三人の娘、二人の息子。 母と同居している長男夫婦に . . . 本文を読む
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No138「タッチ」犬童一心監督

キャッチャーマスクをつけてホームベースに座った南ちゃんの顔に、 ピッチャーマウンドから達也が思い切り投げたボールがまともに当る。 ゴン! 球の勢いにはじかれる南の身体。 一瞬、画面に映ったのは、真っ青の空に、風に揺れている電線が2本。 南に見えた風景だろうか・・。 この映像にふっと吸い寄せられた。 こんな感覚が私はとても好きだ。 原作に忠実につくるために、 はしょりながらも「物語」をなぞっていく . . . 本文を読む
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