日本一“熱い街”熊谷の社長日記

組織論の立場から企業の“あるべき”と“やってはいけない”を考える企業アナリスト~大関暁夫の言いっぱなしダイアリー~

ランドリービジネスの将来性

2007-09-19 | ビジネス
本日は、遅ればせながら「ランドリープラス」熊谷銀座店の関係者へのお披露目会をおこないました。
ランドリーとセットの情報コンシェルジュスペースの形がほぼ整ったタイミングで、一応の披露会となった次第です。

ランドリーに関しては、厚生労働省の調査によれば年5%の割合で増加中とのこと。利用率に関しても徐々に増加傾向にあるとはいえ、アメリカでは人口の約20%がランドリー利用者でありますが、日本ではまだ数%に過ぎません。
このままどのぐらいの設置数までいくと供給過多になるのか、現時点では明確な数値はありません。利用率の伸びが供給の伸びを上回るとみれれば、まだまだマーケットは拡大の余地ありといえますし、米国との文化の違いで一定以上の利用率の拡大は見込めないとするなら、近々供給過多に陥るのかもしれません。

ただひとつ言えることは、ランドリーの利用層は確実に広がっているということです。一昔前までは、コインランドリーというと、「独身」「単身」の男性=不潔っぽい、というイメージが多かったように思います。最近は男性層の顧客ももちろんありますが、むしろ主婦、キャリア女性層の利用増加が目立って増えていますし、当社のメインターゲットもまさにそこの層なのです。

主婦はいわゆる「大量洗い」「大物洗い」、キャリア女性は「夜洗い」・・・。進む生活の多様化が、ランドリー利用層の拡大を着実にはかっているように思います。

一般にランドリービジネスは、住宅地域の半径1キロ以内に1店舗が理想の出店状況とされ、いわゆる“早い者勝ち”ビジネスになっていました。しかしながら、店舗数の増加、利用者数の増加見通しに伴い、その暗黙のルールも打ち破られつつあり、これからは半径1キロ以内での利用者層の奪い合いという“仁義なき戦い”の時代にはいるのではないか、と私は見ています。

コンビニが供給過多に陥り、近年“仁義なき戦い”の時代に入り、激しい出退店を繰り返す状況になっていますが、このままランドリーが増え続けると同じような状況が、この業界にも早晩訪れるのではないかと思います。

コンビニ業界に限ったことではありませんが、“仁義なき戦い”時代の生き残り策は、差別化がすべてです。
「ランドリープラス」のコンセプトは、「新たなコミュニケーションスペースの創造をめざしたランドリーのワンストップ化による利用者利便性の向上」です。
当社はこれまで平穏無事に来たランドリー業界の風雲児となるべく、差別化を最大の武器として事業展開をすすめていきたいと考えています。

「ランドリープラス」熊谷銀座店は、まだまだ実験レベルであり、これから本格的な差別化を模索していこうと思っている段階です。
本日お越しの皆様には、見学会・懇親会を通じていろいろ意見交換をさせていただき、貴重なご意見も多数頂戴し今後につながるよい機会を作らせていただけたと、大変感謝しております。

そして皆さまの様々なご意見やご助言を聞くにつけ、ビジネスにおける「個性」の大切さ、さらにはその「個性」が顧客視点に立脚していることの大切さ、を改めて感じいった次第です。