日本一“熱い街”熊谷の社長日記

組織論の立場から企業の“あるべき”と“やってはいけない”を考える企業アナリスト~大関暁夫の言いっぱなしダイアリー~

シーンが目に浮かぶ音楽♪ ~ 落葉のコンチェルト

2007-09-28 | 洋楽
堅い話が何日間も続いたので、週末に向けて音楽の話題です。

音楽と付き合う楽しさのひとつは、曲そのものの味わいだけでなく、その曲にまつわる思い出の場面や連想される風景が知らず知らずにセットされて、記憶されていたりすることです。

今風には、画像付きiPod状態でハード上に保存されているとでも言うのでしょうか…(iPod自体をよく知らないので、ほとんど想像で言ってます)。
イメージや思い出がセットされやすい曲、そうでない曲、その差はけっこうあるかもしれません。
比較的画像の“添付”がされ易いのは、季節感のある曲でしょうか。
そんな季節感も含めて、私の画像鮮明度No.1ソングは、アルバート・ハモンドの「落葉のコンチェルト」です。

この人代表曲は、70年代POPを語るときにははずせない大ヒット曲「カリフォルニアの青い空」。
「落葉のコンチェルト」は、当時はよくあった日本独自のシングルカット曲でした。日本では、「カリフォルニア…」に次ぐかなりのヒットだったと思います。いい曲なのに、なぜかアメリカではシングル発売されず…。
ちなみにこの曲が日本で流行っている頃、全米トップ40での彼のチャート・アクション曲は、「ダウン・バイ・ザ・リバー」とか「フリー・エレクトリックバンド」とかでした。

「落葉のコンチェルト」って、とにかく日本タイトルが最高にハマってますよね。いかにも「秋」って感じの曲調とアレンジ。でも原題は、「フォー・ザ・ピース・オブ・オールマンカインド」。???
直訳すれば、「人類の平和のために」。なんじゃそれ?「コンチェルト」はおろか、「落葉」も「秋」も全く関係なし。さすがにタイトルが人類の平和だからと言って反戦歌ではないようですが、「君がいると穏やかでいられないから、世界平和のためにいなくなってくれ!」っていう、少々大仰なラブソングであるようです。

いずれにしても、邦題は当時のCBSソニーのディレクターあたりが命名したのでしょうが、最高のコピーライティングですね。おかげで私もすっかりだまされて、この曲を聞くと学生街の喫茶店の窓越しに落ち葉が舞う鋪道の画像をイメージしたり、街路樹の通りを肩寄せ歩く恋人たちをイメージしたりして、毎年秋の“センチメンタルごっこ”には欠かせないBGMになっています。

これもし邦題が、「人類の平和のために」だったら、売れなかったんじゃないかと思いますね。アメリカ本国で、シングルカットされなかった理由はそこにあるんじゃないか、って思ったりもします。

やっぱり商品のネーミングって大事です。いかに良い商品でも、ネーミングが悪くちゃ売れませんからね。

でも、「落葉のコンチェルト」。中身に「落葉」も「コンチェルト」もないし、ただのお湯を「温泉」と偽って表示していたどこかの温泉街と一緒?
今の時代じゃコンプライアンス違反ですかね。