というわけでもないのだが、
海が嫌いなら 山が嫌いなら 都会が嫌いなら
勝手にしやがれ!
「勝手にしやがれ」(1960年)
ゴダールは難解なのか?
学生時代には下宿や飲み屋で
ヌーベルバーグやらタルコフスキーやらキューブリックやら
映画について長々と議論しましたなぁ。みんな暇すぎ?
しかし、いくら話しても結論は出なかったような…
若(青)すぎてよう分からんというのがアタリでしょ?!
そのゴダール。この人は避けては通れない!
最近、企画会議などに出席すると、
「その根拠は何?裏付けのある具体的な事例を見せてもらわんとね。
市場調査のデータはないの?数値で見ないと分からんだろう…」
なんてやっている。
そこで、「あっ」と思った。
みんな、ゴダールをそういう風に捕らえようとしていたんだな、と。
正直に申し上げて、それは無理です。
つまり、左脳的解釈とでもいうのか、
論理的に結論を導くという方法では彼は捉え切れないと思う。
なぜなら彼は芸術家だからである。
裏付けなんてそもそもない。新しい試みをしようとしているのだから…
右能で観る。本能で観る。スピードに酔う。
理屈よりも感覚。
そこにはカタルシスがあり、快楽がある。
男女が出てくる。
ハンディカメラの映像が揺れる。
編集でブツ切りにした映像。
強烈なモダンジャズのビート。
こちらはモゾモゾと身体を動かしながら観ていればいい。
これ、結構いいんじゃないの?!
カッコええなぁ~
映画はエンターテイメント。
お金を払って2時間ばかし。
そしてこれ位やってくれれば十分に満足。
別に話すことなんか何もないよね!
今回は、第一作目の「勝手にしやがれ」が中心ですが、
ゴダール映画は他にもたくさんある。
政治色の強い物やSFも…彼は時代によって変化していくんですね。
ローリング・ストーンズを撮影した映画もある。
映画会社に結末をいじられて激怒!…エピソードも山ほどある。
議論の際は、
アルジェリア戦争やパリ5月革命前後のフランスの政治的状況(今と似ている?)や
毛沢東語録などを頭に入れておく必要はあるかもしれないが…
ま、楽しきゃいいじゃん!
「気狂いピエロ」(1965年)
『大型連休は、人生相談』