地域自殺対策推進センター設置へ

　近年、全国の自殺者数は減少傾向であり、2014年で２万５千人ほどである。ピーク時には３万人を超えていたので、改善傾向であることがうかがえる。

　厚生労働省は１６年に全国の全都道府県と全政令指定都市に地域自殺対策推進センター（仮称）を設置することとなった。自殺対策は現在、内閣府が所管しているが、１６年度からは厚生労働省が所管することとなる。

　国は１０年前の自殺対策基本法制定以来、自殺対策を熱心に取り組んでいるようである。東北地方などでは傾聴サロンやわかちあいサロンという自殺防止事業が展開されていて、さらなる取り組みが求められる。

　自殺対策は個人の問題ではなく、社会全体の問題であるという考えがだんだん浸透してきた。国がきちんと取り組めば、だんだん国民にも浸透する。その結果、自殺者数は減少し、経済的損失を軽減することができる。

　今までは民間団体が自殺対策に取り組んできたが、厚労省は地域自殺対策推進センターを設置することで、明確に自殺対策に取り組むということを示している。