大都市で利用者や通行者が多い駅では、自由通路が整備されているケースがほとんどである。鉄道や商業施設などの利用者が歩きやすくすることで、回遊性を高め、商業施設は売上増加につなげやすい。クルマが通行しないので、安全性は高い。
仙台駅や広島駅などには通称・ペデストリアンデッキという歩行者用通路が整備されている。特に仙台駅のデッキは面積が日本一であり、駅舎の東西に整備されている。
デッキを整備することで、道路へ人が流れにくくなり、道路の歩車分離は促進される。この結果、歩行者の安全性は高まり、道路の渋滞は緩和へつながりやすくなる。歩行者は目的地まで道路経由よりも短時間で行き来することが可能である。
デッキを駅改札口や入口、商業施設などに接続することで、人の流れは活発となる。商業施設は来店者や売上増加につなげやすくなり、街ににぎわいが生じやすくなる。
デッキを整備するには、まとまった整備費用がかかるものの、経済効果は非常に大きい。人の集積度が高くても、滞留することはほぼない。大都市の場合、人の流れの分散化は必須であり、過度な集中は避けさせることが重要である。