秋田マニア愛好会 (秋田県が好きであり、川反を元気にする団体)

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大阪府で私立高校ブーム

2024-06-21 04:05:57 | 日記

 大阪府では本年度から公立高校に加え、私立高校も授業料完全無償化が開始された。これにより、保護者の所得に関係なく、入学金や施設料などを除き、私立高校の授業料が完全に無償化される。大阪府に在住であれば、京都府など大阪府外の私立高校に進学しても、適用されるという。

 

 東京都も同じく本年度から同様の制度が導入されている。東京都や大阪府は大企業の本社が数多くあり、人口が多いことで、税収は大きい。このようなことから、少子化対策の一環として、導入した可能性が高い。

 

 同府では以前よりも私立高校の志願率が高まり、専願で30%を超えたという。授業料の無償化は家庭の支出負担に直結し、所得水準が低いほど、効果が大きくなる。公立と私立では入学金や施設費など負担額が、私立のほうが大きいものの、以前ほどの大きな差ではなくなっている。公立と私立が切磋琢磨し、競争することで、学校が活性化され、経営努力を促すことで、好循環につながり、教育の質が向上する可能性が高い。

 

 地方都市やへき地では考えられないことである。多くの道県では公立高校が主体で受験指導や進学への意識が高い。私立はスポーツや芸術など特性を生かすことや、公立との併願で不合格者の受け皿となるケースが多い。これらの地域では所得水準が低く、塾などの受験産業が発達していないことで、どうしても公立が主体となった考えが広く浸透している。

 

 大阪府と東京都の動きは私立高校を活性化させるという趣旨では適切である。これにより、公立高校が危機感を持ち、経営努力をするようになると、高校全体の質が高まり、多様な選択が可能となる。教育水準の向上や多様な教育を提供することで、保護者や生徒の希望を充足させやすくなるという一面もある。

 

 大阪府や東京都は人口が多く、少子化が進んでいることで、良好な財政状況であることを生かし、具体的な負担軽減に踏み込んでいる。素晴らしい取り組みであり、今後も追随する自治体が増加することが望ましいが、簡単には進まない可能性が高い。

 


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