本気で雪が降る前に、今季最後の雪のない乳頭温泉に本日は出向きました。目的地は一番奥の孫六温泉。数年ぶりだし、以前出かけた際の写真データがパソコンのクラッシュで飛んでしまったり、話では黒湯から先、孫六のすぐ近くまで道が延びたとの話もあったので、降雪前にそれらの確認、補完。黒湯はすでに先週末で冬季休業に入っており、その駐車場には車はなし。その奥に道は続いており、孫六の手前の橋まで車で行くことができましたが、その間はかなりの急坂で、冬には走りたくない道でした。駐車場も数台分あり、以前、大釜温泉から歩いたことを考えると、楽になりました。
入浴料520円。湯小屋が2つあり、一つは唐子の湯で男女別内湯のみ。単純温泉で厳選49.9℃、pH7.4のお湯で加水、加温、循環、消毒なしの掛け流しで使用。薄白濁、無味、無臭のお湯。浴槽の底がすのこ状になっており、足元源泉かと思いましたが、お湯が出ていることは確認できませんでした。どうも湯口は浴槽脇にあった石の重りのある箱の下にあったようです。この日は湯温も高めで、しっかりと温まれるお湯でした。
次に隣にある石の湯。こちらも単純温泉で、源泉46℃、pH7.1のお湯を加温、循環、消毒なし、加水は湯口そばで僅かながら温度調節のために沢水を足しているようでした。白濁、無味、無臭のお湯で、湯口からところでは、鳥の羽根状の湯の華は、蟹場温泉と同様のもの。湯口はよく見ると、脱衣所からの通路下、岩の間の数か所から染み出るように出ていたようでした。
ここから露天に出られ、露天は浴槽2つ。石の湯の排湯と別な場所からの引き湯で、ほぼ無色透明でぬるめ。石の湯は混浴で、女性用の露天が別にあるようでした。内湯の浴槽は決して広くはなく、他人がいると圧迫感を感じますが、平日の昼間で貸し切り状態になるタイミングもあり、ゆっくり入浴できました。湯小屋の外に白濁の池があり、何やら発泡スチロールが浮いていました。実はこの脇の岩の間が唐子の湯の源泉。この湯が浴槽に注がれているようでした。
人気のある乳頭温泉郷の中では、評価が分かれる施設。お湯としてはインパクトが少なく、悪く言えば個性がない、よく言えば、入りやすい湯。温泉郷の一番奥という場所的にも秘湯感が強く、雰囲気を味わうという意味では、十分すぎるいい温泉でした。
帰り道に顔を覗かせた秋田駒ケ岳は、昨日は雪がありませんでしたが、今日は8合目ほどまでが白くなっていました。
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