6時半、起床。
ロールパン、シチュー、サラダ、牛乳、紅茶の朝食。

11時半にJR蒲田駅で卒業生のサキさん(論系ゼミ3期生)と待ち合わせ、東急池上線に乗って、蒲田の隣の寺町池上へ向かう。

写真を見てすぐに分かった方も多いと思うが、彼女、身重である。6か月目に入ったところ。夏カフェ(8月)のときにわかっていたのだが、ブログに書くのは安定期に入ったからということにしていた。それにしても最近は身重の卒業生とカフェをする機会が増えた。胎教にいいのかしら?(笑)
食事は、最初、「HITONAMI」に行こうと駅から電話をしたところ、満席だった(そんなに流行っているとは知らなかった)。それで以前にもサキさんと行ったことのある「薫風」へ。この店も食材にはこだわっている。

私は薩摩黒豚彩り丼を注文した。

特製のタレで炒めた薩摩黒豚肉、本場の薩摩揚げ、キャベツの高菜炒め、鹿児島の食材がふんだんに使われている。あとから知ったのだが、いま池上線沿線には大河ドラマ『せごどん』をモチーフにした料理を出す店が多いのだそうである。勝海舟とゆかりの洗足池エリアには「勝丼」、西郷隆盛とゆかりの池上本門寺エリアには「せご丼」、そういう風になっているらしい。

『HOT ほっと TOKYU』11月号(東急線のホームに置いてある)より。

サキさんはお好み九種盛り。

9種類の惣菜がワンプレートに盛られて、こちらも彩り豊かだ。

食欲はしっかりあるそうだ。つわりというのは個人差がとても大きくて、こうしてカフェをご一緒できるのはつわりの軽い方に限られる。普段食いしん坊の人がつわりが重いと本当につらいだろうと思う。

食後のドリンクは私はコーヒー、彼女は紅茶。

食後のスイーツは「藤乃屋」で。和の甘味処があるのが寺町である。

二人とも葛餅を注文。「藤乃屋」のメニューは葛餅(400円)一品のみ。この潔さがよい。

つるんとしたのど越しがいい。洋菓子よりも和菓子の方がカロリーも低く、食後でも食べやすい。

腹ごなしの散歩は本門寺で。「本願寺」と勘違いしている人が多く、サキさんもうそうだったが、「本門寺」ですからね。日蓮宗の大本山である。

総門をくぐり、目の前には100段弱の階段。

さあ、登りますか。私は彼女のすぐ後について登る。

途中で2回ほど小休止を入れて登り切る。身重の卒業生で一緒にこの階段を登ったのは二期生のエミさんに続いて2人目である。エミさんも同じような時期(6か月目)だった。そのときの様子は→こちら

階段を登り切ると目の前に仁王門。



仁王門をくぐると大堂がある。

お参りをしていく。われわれはもちろん安産祈願だが、七五三のお参りに来た人たちもいる。

線香の煙をお腹に浴びる。

五重塔(重要文化財)。

五重塔の裏手にある本門寺公園。ちょうど西日が射しこんで来て、いい光の加減だ。写真で大切なのは光と構図だ。彼女の髪の毛が逆光を受けて輝いている。スーパーサイヤ人に変身しようとしているみたいだ。

妊婦さんとは思えない(わからない)無邪気な(ぶりっこな?)写真だ。

構図ということについては、今日はとくに重要だ。お腹に赤ちゃんがいることにどのくらいフォーカスするか。たとえば下の写真はそうしたことを感じせないだろう。斜面の落葉を背景にして、伏し目がちに微笑む女性の写真だ。

実際は、上の写真は下の写真が元々のもので、上半身をトリミングしたのである。お腹まで構図に入れると、やはらかな微笑みはお腹に赤ちゃんがいること(母性)と結びついて見られることになるだろう。

大きな木に背を持たれた構図。木は命を感じさせる。とくに大きな木はそうだ。だからそこに妊婦さんが寄り添うと、命というテーマが前面に出てくる。

でも、同じく大きな木に寄り添うのでも、上半身だけの構図の場合は、命というテーマは後方に退いて、普通の若い女性のポートレイトになる。

彼女自身はどちらを望んでいるのだろうかと考え、多分どちらか一辺倒ということはなくて、どちらも望んでいるだろう、と私は「忖度」した(笑)。というわけで、以下、公園で撮ったポートレイト写真から2つの傾向のものを取り交ぜて。

エレガントなポーズだ。神は細部に宿るというが、エレガントの神は指先に宿るのである。

大きな木は命を感じさせるが、公園の遊具は小さな子供を連想させる。だからこの写真は一種の家族写真になっている。

木洩れ日の差し込む場所で。



今日はベンチに座ってもらって撮ることが多かった。疲れないようにということもあるが、両方の構図で撮れるからでもある。



さきほどよりも光の差し込まない場所で。

大きな木の根元の部分は、幹の部分とはまた違った趣がある。ファンタジックな物語を想起させる。

背筋を伸ばした凛とした表情。

同じベンチで構図とポーズを変えて。自然と表情も変わる。どちらも素敵な写真だ。

お疲れ様でした。さて、蒲田の「スリック」へ行きましょう。



池上駅のホームから「スリック」に電話を入れて、「いまからうかがいます」と伝える。

「スリック」に到着。11月の新登場のシフォンはマロンですか。

後からだと暗くなってしまうので、先に店外のテーブルでポートレイトを撮る。やっぱり、エレガントの神は指先に宿るのだ。

紅茶は私はダージリン、彼女はイングリッシュブレックファースト(アーマッド)をチョイス。

シフォンケーキは私はカモミールと洋梨。

彼女はマロン。私は次回のお楽しみにしよう。

マダムに写真を撮っていただく。毎回お願いしているせいか、だんだん構図の取り方が上手になってきている気がする(笑)。
サキさんはこの写真を取る前にワンピースの前後を逆にした。両用なんですね。

電車に乗る前に彼女は駅構内のパン屋さんで大きなメロンパンを旦那さんへのお土産に買った。以前に同じものをここで買って好評だったそうだ。一緒に食べるんですよね? お子さんが生まれても仲よしでいてくださいね。

「産後クライシス」にはくれぐれもご用心! ぜひ、狩野さやか『ふたりは同時に親になる 産後の「ずれ」の処方箋』(猿江商会)を二人で(ここが大切)をお読みになってください。著者は一文の社会学の卒業生で、このブログにも何度か登場されています。

平日の夕方の時間なので電車の混み具合が気になったが(優先席に座らせてもらえただろうか)、あとから彼女からメールが来て、運よく蒲田始発に乗れたそうである。それはよかった。
3月下旬の出産予定だが、それまでにもう一度、産休に入った頃に冬カフェをすることを約束した。少し気が早いけれど、どうぞよいお年を。
夕食は鮭、シューマイ(二人分)、サラダ、味噌汁、ご飯。

デザートは洋梨。う~ん、シフォンケーキと被った。やっぱりマロンにしておくべきだったかな。

深夜、原稿を書き上げて、担当者にメールで送る。
3時、就寝。