フィールドノート

連続した日々の一つ一つに明確な輪郭を与えるために

1月6日(月) 晴れ

2020-01-07 22:01:08 | Weblog

9時、起床。

今日は人間ドックを受診するので、朝食は抜く。

毎年、正月休み明けのこの時期に人間ドックを受診しているのは、年末年始の食べ過ぎをセーブする効果があると考えてのことである。

昨日は雲の多い空だったが、今日は再び三が日のような快晴に戻った。

人間ドックは午後1時半からなので、その前に新年の墓参りに行く。このパターンは昨年と同じ。

鶯谷の駅から入谷の菩提寺までは徒歩7分ほど。子どもの頃から何度も歩いた道である。

言問通りを渡るときに見える東京スカイツリー。この風景は昔にはなかった。

菩提寺(泰寿院)に着く。

年末に来たばかりなので、そのときの花がまだ残っている。捨てるにはもったいないものは新しい花と一緒にする。周りを見ると花の供えられた墓はあまりない。新年の墓参りに来る家は少ないのかしら。もっとも私にしても自宅から近いから頻繁に来られるのであって、これが郊外の霊園だったりしたら同じように来られるかはわからない。

入谷から日比谷線に乗って、茅場町で東西線に乗り換え、30分ほどで早稲田に着く。リーガロイヤルホテル内のクリニックがいつも人間ドックを受診している場所である。受付で聞いたら、今日の人間ドックの受診者は私を入れて2名とのこと。そのたまほどんど途中の待ち時間なく、1時間ちょっとで全部の検査が終了した。クリニックを出るときに渡されたホテルでの食事券(1500円分)はいつものように館内のベーカリーでパンを購入するのに使った。今回はメロンクリームパン(2個)、カレーパン(2個)、クロワッサン(1個)を購入。

人間ドックの後の昼食はいつも正門通りの「早稲田軒」でとると決まっている。

注文するのはいつも同じ天津麺(850円)。胃のバリウム検査の後なので水分の多い食事を心がけている。時刻は午後3時。当然、昨日の夕食から水分の他は何も摂取していないから(もっともバリウムは飲んでいる)、この甘辛のスープが五臓六腑に沁みわたる。美味い。

戸山キャンパスへ。私の年明け最初の授業は8日だが、今日から授業が始まっていて、教員ロビーの事務の方や、登校されている先生方と廊下や階段で「本年もよろしくお願いします」のご挨拶。

研究室で雑用。5時過ぎに研究室を出る。

今日、クリニックで着替えをするときに気付いたのだが、喉の辺りに赤いただれが出来ていたので、(万一、帯状疱疹であるといけないので)蒲田に着いてからかかりつけの皮膚科に寄る。「何かにかぶれたのでしょう。心当たりはありませんか」と医師に聞かれる。心当たりはあった。昨日、首に巻いていたマフラーである。バーバリーの100パーセントのラムウールのマフラーだが、短いものなので、首に巻いてしっかり結んで使っていた。そのため喉元がマフラーで擦れたのではないかと思う。アルメタ軟膏という合成副腎皮質ホルモン剤が処方される。

夕食は7時半。昼食が遅かったので、あまりお腹は減っていないが、妻と一緒に食べないと家で夕食を食べる意味がないので、食卓に着く。

今夜の主菜は今日の『朝イチ』でやっていた「牛肉千草あえ」の牛肉(すき焼き用)をお節の残りのローストビーフに替えて作ったもの。蕪、大根、セリをさっと湯がいて、茹でた牛肉と一緒に盛り、醤油、味噌、胡麻、酢、水、そして葱で作ったドレッシングを掛けて出来上がり。酢がよく聞いていて、見かけよりも、ずっとサッパリとした味わい。美味しい。

もう出てこないと思っていたお節の残り(玉子焼き、ゴボウのローストチキン巻き、黒豆)が出てきた。

黒豆があったので、食後のデザートはいらないと思ったが、妻は歌留多最中を作った。あんこが厚い。

沢村一樹主演の月9ドラマ『絶対零度~未然犯罪潜入調査~』の初回をリアルタイムで観る。妻と娘を殺された過去をもつ人物が主人公。この種のトラウマを抱えた人物を、犯人ではなく、主人公に据えるという物語は、『ストロベリーナイト』しかり、『アンナチュラル』しかり、『ボイス』しかりで、近年の流行なのかもしれないが、少々、食傷気味である。『刑事コロンボ』が懐かしい。

1時半、就寝。


1月5日(日) 晴れ

2020-01-07 14:19:48 | Weblog

8時半、起床。

お雑煮とサラダの朝食。

11時半に蒲田駅で卒業生のアズサさん(論系ゼミ1期生)と待ち合わせ、寺町池上へ。

池上駅前からちょうどバスが出るところだったので、乗って2つ目の堤方橋(つつみかたばし)で下車。

「HITONAMI」は12時に予約しておいたが、バスを利用したので15分前に着いた。

私はメインに鱈の洋風焼き(オリーブオイルを使って焼いている)をチョイス(副菜3品)。

アズサさんはメインに黒酢鶏をチョイス(副菜2品)。

秋から冬にかけて少々食欲が落ち気味という彼女だったが、この店の健康的でやさしい味の食事は完食した。

食後の後のドリンクは豆乳カフェオレ。彼女も同じものをオーダー。

店を出るとき、見送りに出てくれたオガサワラさんに写真を撮っていただいた。

今年もよろしくお願いします。

めぐみ坂を登って本門寺の境内へ。       

戦前、ここは曙坂と呼ばれていた。「曙楼」という料亭があったのだ。いまはその場所に「めぐみ教会」が建っている。それでめぐみ坂と呼ばれるようになった。

ただし、いまの「めぐみ教会」は最近建て替えられたものである。

かつてのめぐみ教会+曙楼旧門を描いた山高登の版画が、関口良雄『昔日の客』の口絵になっている。めぐみ坂の散歩が好きだった著者のために山高が彫った作品だ(「銀杏子」とは関口良雄の俳号である)。

めぐみ坂を登り切ると本門寺の五重塔が見えてくる。

立派な五重塔だ。

5日とはいえ、まだまだ初詣の客が多い。

参拝の後、アズサさんがおみくじを引いた。大吉だったが、彼女はおみくじで大吉は初めてとのこと。新年早々縁起がいいじゃありませんか。彼女は大吉のおみくじを大切そうに財布にしまった。ちなみにお付き合いで引いた私は末吉だった。

本門寺公園で大吉を引いて上機嫌の彼女のポートレイトを撮る。

常緑樹に囲まれた光りあふれる道で。

噴水のある池の畔で。

子ども広場で。

さて、二軒目のカフェに行きましょうか。

本門寺を下りる前に「人生相談」と銘打たれた易札を引くアズサさん(これはお寺でなく、露天商が設置したものである)。さきほどのおみくじとは違って、生年月日によってどの札を引くかが指定されている(ここには「偶然」が入る混む余地がない)。つまり366通りの札があらかじめ用意されているのだ(本来であれば何年生まれも考慮されるべきだと思うが、それでは膨大になりすぎるから、誕生日のみの簡易バージョンだ)。

こちらも悪くない内容であった。おみくじとは矛盾する項目もあるが、それはいいところどりで受け止めたらよいでしょう(笑)。

本門寺の総門を出て、右に少し歩くと「蓮月」がある。

蕎麦屋「蓮月庵」をリノベして出来た古民家カフェである。

待たずに入ることができたのはよかったが、入口横の席で人の出入りが頻繁で背中が寒かった(いったん脱いだダウンコートを再び着た)。

壁の時計は7時5分前で止まっている(いまの時刻は午後3時半を回ったところ)。インテリアとしての時計だが、手軽なアリバイ工作には使えるかもしれない。ときにこの7時5分前という時刻に何かの意味があるのだろうか? ピチカート・ファイブの『東京は夜の7時』という歌を思い出す。

私は珈琲、彼女はリンゴジュースを注文した。

スイーツ代わりにハチミツ・バタートーストを注文。9つのブロックの1つをアズサさんにお裾分けした。「先生は本当にトーストがお好きですよね」と彼女が言った。はい、バターライスもいいですが、バタートーストの方が好きですね。

彼女は11月に2泊3日の広島旅行をしたそうだが、広島は修学旅行で行ったことがあるが、今回は初めての一人旅だったそうだ。旅行の目的が日常からの離脱であるならば、一人旅が一番である。なぜなら日常生活の一番大きな要素は人間関係であるからだ。もちろん気ままな一人旅には淋しさも伴うから淋しがり屋には不向きだろう。でも、一人旅には旅先で人と会う楽しみというものもある。それは日常の人間関係とは違う、鮮度の高い人間関係である。ただし、そういう鮮度の高い(非日常的な)人間関係というものはこちらから積極的に出会おうとしなければ、そういう気持ちがなければ、出会うことは難しい。それは旅先に限らず、日常生活の中においても同じだけれど、日常生活の場合は既存の人間関係というものがあるわけなので、出会いに対して怠惰であってもそれなりにやっていけるのである。

4時を回った頃、「蓮月」を出る。もうすこしすれば夕暮れだ。

池上駅の新しい駅舎は夏頃には完成するだろう。

こうした写真を撮れるのもあと何回くらいかしら。

一緒に蒲田まで行き、彼女をJRの改札で見送った。「大吉」を信じて、苦手な冬を乗り切って下さい。

5時半に予約している近所の整骨院へ行く。

夕食は8時。

主菜は青椒肉絲である。

 

明日は人間ドックを受診するので前夜の運動(ウォーキング&ジョギング)は控えておく。

代わりに(というわけではないが)、明日が締め切りの来年度の講義要項(シラバス)の作成。

1時、就寝。