タウン誌の編集長だった頃、ある若手陶芸作家と激論になりました。
「おちあいさんは“ソリッド”という言葉を使うけど、そういう活動をしてるんけ?」。
館林出身のTさんは福島の本郷焼で修業をし、大平山のふもとに窯を開いた直後でした。
「Tさん、あなたたち芸術家の皆さんは自身の作品をもって“ソリッド”を表現できます。しかし、僕たちは…」。そう言葉を濁したまま、4半世紀が経ちました。
あの時言えなかったーー「ペンで“ソリッド”を形にします」を、今は堂々と。
聞いたところでは、T氏の作品単価も当時と比べモノではないそうです。
“ソリッド”を政治のなかで具現化できれば、何よりです。