花邑の帯あそび

1本の帯を通して素敵な出会いがありますように…

懐かしのものたち

2013-05-02 | 文様について

presented by hanamura ginza


新緑が美しい季節になりました。
爽やかな風に導かれるように、
いつもよりも遠くまで、お出かけする方も多いのではないでしょうか。
気持ちの良い陽気と、ゴールデンウィークということで、
いずれの観光地も、多くの人々が訪れているようです。

さて、東京の名所といえば、
昔も今も浅草が人気ですね。
スカイツリーができたこともあり、
浅草に行くと、修学旅行生や外国の方に多く出会います。

先日、その浅草で有名なお菓子、「雷おこし」をいただきました。

雷おこしとは、蒸したお米を煎ってから、
水飴や砂糖などを混ぜて固めたお菓子で、
すでに江戸時代後期から浅草のおみやげとして、販売されていました。
雷おこしの雷とは、雷門の「雷」からつけられています。
そして「おこし」とは「家を興す」や「会社を興す」などの
「興す」にかけられ、縁起の良い食べ物とされていたようです。



上の写真は、そのときにいただいた雷おこしで、
仲見世で100年以上もお菓子を販売している
「評判堂」のものです。

よく知られている雷おこしは、
もっと大きなものですが、
こちらの雷おこしは幅が5mm弱、長さ3cm~4cmぐらいの
とてもスマートなかたちをしています。
この雷おこしは、評判堂さんならではのものなのですが、
このように細く切ることができる職人さんがもういないということです。
つまり、いまある在庫が終わってしまうと
スマートな雷おこしは、姿を消してしまうのです。

雷おこしといえば、浅草の名物なので
観光客のおみやげとしてさぞかし人気があるのだろうと思っていましたが、
最近では、さまざまなお菓子が増え、
こういったお菓子は敬遠されてしまうようです。

細い雷おこしは、その色によって青海苔やさくらなど、味も異なり、
食べてみるとほんのりと甘い素朴な味が懐かしくて美味しく、
あっという間になくなってしまいました。

こういったどこか懐かしく、
あたたかみ感じられるおみやげと同様に
浅草の仲見世では、こけしや風車や、鳩笛などの
伝統的な玩具もよく売られています。
最近では、こけしが秘かなブームのようですが、
風車や、鳩笛なども外国の方へのおみやげとして、
喜ばれるようです。



上の写真は、昭和初期頃につくられた絹布からお仕立て替えした名古屋帯です。
全体に和の玩具を散らした小粋な意匠が目を引きます。

さて、小粋といえば、
花邑銀座店では5月3日(金)より、
半巾の帯展を開催します。
これからの季節のおでかけに重宝いただける
小粋な柄行の半巾を数多くご紹介します。
キュッと半巾帯を締めて、
ふらりと懐かしもの探しにお出かけしてみてはいかがでしょうか。

上の写真の「玩具尽くし文様 型染め 名古屋帯」は花邑 銀座店でご紹介している商品です。

●花邑 銀座店のブログ、「花邑の帯あそび」次回の更新は 5 月 8 日(水)予定です。
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