花邑の帯あそび
1本の帯を通して素敵な出会いがありますように…
 




presented by hanamura


「花邑日記」

暖かな日が続くかと思えば寒い日に逆戻り、
まだ寒さが続くのかと思えば、また暖かくなったりと、
まさに三寒四温の日々が続いて、
季節はだんだんと春へと近づいています。

春の訪れを感じさせてくれる花と言えば、
やはり、梅ですよね。
まだ冷たい風に震えながらも凛と咲いている可憐な梅をみると、
寒さで身を縮ませているこちらの背筋までもがのびるように思えます。



その梅を一目見ようと、
先日、世田谷区にある羽根木公園の梅祭りに行ってきました。
普段は人数も少なく静かな羽根木公園ですが、
この日は、たくさんの人で賑わっていました。
皆さん梅を見に来ていらしたようです。

今年は暖かい日が多く、例年よりも早咲きということで、
満開の時季は過ぎてしまったようですが、
まだまだ数多く咲いていて、
公園の中には梅の甘い香りが漂っていました。



羽根木公園では、650本ほどの梅が植えられていて、
たくさんの種類の梅を眺めることができます。
ひとつひとつの梅には、札が下げられていて、
その札には梅の名前が表示されています。

「白加賀(しらかが)」「大湊(おおみなと)」「藤牡丹(ふじぼたん)」
「田子の浦」(たごのうら)」「養老(ようろう)」など、
いろいろな種類の梅がありましたが、
その梅の名前からは、
日本ならではの風情が感じとれます。



可憐な梅は、昔からさまざまなものにモチーフとして使われてきました。
もちろん、帯や着物にも梅柄のものはたくさんあります。

梅の開花時季は2月~4月頃ですが、
着物では1月~3月半ばぐらいまででしょう。
梅の柄のお着物や帯をお持ちの方は、
あともう少し、楽しめそうです。

この羽根木公園の最寄り駅は小田急線の梅が丘駅です。
駅の名前にも梅がついているんですね。
花邑の帯教室は、この梅が丘にあります。


花邑のブログ、「花邑の帯あそび」
次回の更新は3月3日(火)予定です。


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「花邑日記」

先週の土曜日には春一番が吹いて、いよいよ春の訪れも近くなりました。
しかし、冬将軍も健在で、冷たい北風の吹く日もまだまだ多いですね。
とくに、暖かな日でも朝晩は冷え込むので、
紬の着物はまだしばらく活躍しそうです。

紬と言えば、現在一番人気のあるものは、
やはり「結城紬」でしょう。
実はこの「結城紬」には、いくつかの産地、種類があります。

狭義の「結城紬」は、茨城県結城市において
真綿手紡糸(まわたてぼうし)を使い、地機(じばた)で織られた紬を指します。
国の重要無形文化財に指定された、たいへん困難な作業をともなうために、
生産量も少なく、非常に高価になります。

この「結城紬」は、その他の「結城紬」と区別するために
「本場結城紬」とか「本結城」などと呼ばれています。
と言うのも現在では結城市の「結城紬」の織り手や技術が周辺地域などに拡散し、
そこでも「本場結城紬」に勝るとも劣らない「結城紬」が織られているからです。

今回は、その中から「本場結城紬」の姉妹品とも言える
「いしげ結城紬」についてご紹介しましょう。



「いしげ結城紬」とは、
茨城県常総市(じょうそうし)石下町(いしげまち)で織られている結城紬です。
石下町は、鬼怒川沿いの結城市近くに位置していて、
市町村合併が行われ、改名される2006年までは「茨城県結城郡」に属し、
古くから織物が盛んでした。

「いしげ結城紬」の特徴は
手引き真綿糸、生糸、玉糸の3集類を組み合わせて、
機(はた)で織られる(機織り)ことです。

そのやわらかく、しなやかな風合いには定評がありますが、
残念ながら質よりもブランド性が先行しがちなメディアの影響で
「本場結城紬」に比べてしまうと、スポットがあたる頻度は多くありません。
しかし、こちらも茨城県の無形文化財として指定されています。



「本場結城紬」のゆえんとされる地機織りは、
とても困難な作業であることは確かですが、
織り上がりが織り手の錬度によって大きく左右されてしまいます。

そのため、ものによっては、地機織りの「本場結城紬」より、
機織りを用いる「いしげ結城紬」のほうが、
「風合いも着心地も良い」ということもまれではありません。
しかし、どちらも織り手の技術が出来上がりに影響するという点では、
差はあるものの変わりはないので、
あくまでも紬としての質は、そのもので判断したほうがよいですね。

実際、結城市で織られている結城紬にも
「地機で織られていない」「本場結城紬の組合を通していない
(組合を通すことで検査料がかかる=価格が跳ね上がってしまう)」
などの諸事情によって「本場結城紬」ではない結城紬も多くあります。

また、「いしげ結城紬」は「本場結城紬」に比べ、
価格も若干お手ごろになっています。
色柄も多く揃っており、選択の幅がぐんと広がるでしょう。

「いしげ結城紬」は、普段のおしゃれ着として活用するのには最適な紬ですね。
現在、花邑でもご紹介していますので、ぜひご覧ください。

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次回の更新は2月24日(火)予定です。


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「花邑日記」

立春を迎えて、春の気配が感じられるようになりました。
こころもち暖かな日ざしの中、
浅草で開かれた骨董市に行ってきました。

骨董市がはじまるまでに多少時間があったので、
浅草の町をふらりと散策してみました。
浅草の町は、いままで東京に住んでいながらも
なぜかあまり行く機会がなかったところです。
早朝だったので、まだ開いている店は少なく、
ゆっくりはできませんでしたが、すこし歩いただけでも、
浅草の情緒あふれる雰囲気を感じとれました。



仲見世通りに向かう途中に面白いものをみかけました。
まず目についたのが、看板の上に登る歌舞伎役者。
背景にみえる現代的な高いビルとのギャップが、
人形の存在を際立たせています。

この人形は歌舞伎の「白浪五人男」の1人。
白浪五人男は、東海道をまたにかけた大泥棒たちのお話です。

幕末から明治にかけて活躍した歌舞伎作家である、
作者の河竹黙阿弥が近隣に住んでいたこともあって
「町の歴史を伝えるために」と考案されたもののようです。

向かいの店の屋根には、ちょっと色っぽい人形も。
女装の盗人、弁天小僧菊之助ですね。
「消火栓」の標識と並んだそのコントラストが、
とてもユニークです。



浅草にはその他にもおもしろいものがいくつもあります。

例えば、路上にある変圧器。
木製の囲いがされていて、
一見だけでは変圧器とはわかりません。



また、町でよくみるポップな自動販売機も、
江戸情緒に合わせたデザインに変えられています。
多くのところに、現代的なものと古いものとを馴染ませる工夫が
されているんですね。



浅草のような観光地だけではなく、
普通の住宅街にもこういった配慮があれば、
町はもっとあたたかく、楽しいものになるのではないでしょうか。


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次回の更新は2月17日(火)予定です。


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「花邑日記」

今日は節分ですね。
昨年のことになりますが、夕方近くに家路に帰る道を歩いていると、
どこかから「鬼はー外!」という子どもの声が聞こえてきて、
日本ならではの風情を感じました。
節分は日本の文化を現在に伝える大切な行事なのだと、
改めて実感しました。

さて、着物や帯などの材料となる布地にも、
日本ならではの文化をみることができます。
また、その布が織られた産地によって異なった個性があるので、
その土地の風土を知ることも出来るのです。

今日紹介する「ざざんざ織り」も、そのひとつです。

「ざざんざ織り」は昭和のはじめに平松実氏が創作した
静岡県の浜松のみで作られている絹織物です。

「ざざんざ織り」は「玉糸(たまいと)」と呼ばれる双児の繭(まゆ)と、
真綿から手引きして紡いだ糸を用いて織りあげられます。
そのしなやかな絹のつやと、草木染めによる深い色合いには、
他の絹織物にはない独自の風合いがあります。

「ざざんざ織り」という名前の由来は、
浜松の有名な松の「ざざんざの松」という名前からつけられているそうです。
そしてその「ざざんざの松」は、その松の下で足利将軍義教が
「浜松の音はざざんざ」と詠んだことからつけられた名前なんです。
なんとも、風情と歴史を感じさせる呼び名ですよね。



この「ざざんざ織り」からつくられた着物は、
とても丈夫でしっかりとしているので、
冬場でも単衣で着ることができます。

上の写真は、花邑で取り扱っている「ざざんざ織り」の単衣の着物です。
紫がかった深い茶の地色と、「ざざんざ織り」ならではの風合いが素晴らしいです。

下の写真は、「ざざんざ織り」の着物をほどいて、帯に仕立て替えたものです。
無地一色ですが、「ざざんざ織り」ならではの風合いがあります。



シンプルながらも存在感のある織物です。

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次回の更新は2月10日(火)予定です。


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