presented by hanamura
「花邑日記」
庭に植えた柊の実が赤色に染まり、
落ち葉でいっぱいになった庭を彩っています。
街を歩くと、クリスマスやお正月を祝うための
華やかな飾りが目を引きます。
その華やかな飾りをみていると、年の瀬を感じますね。
年の瀬を感じるものといえば、
今月の15、16日に行われた
「世田谷ボロ市」もそのひとつです。
「世田谷ボロ市」とは、世田谷線の上町駅から世田谷駅の間に
約700店もの露店が並ぶ、とても大規模な「市」です。
その歴史はとても古く、
天正6年(1578年)に北条氏政が世田谷に開いた「楽市」がはじまりです。
以後400年以上もの長い間、
地域の人々にとってはなくてはならない「市」として、毎年行われてきました。
現在では都指定無形民俗文化財にもなっています。
当時は農産物や農具を持ち寄った素朴で質素な「市」だったようですが、
現在ではその露店の種類も多くなりました。
世田谷線の「上町」駅で降りて、
人の流れに沿って歩いて行くと
道の両わきに並ぶたくさんの露店が見えてきます。
骨董屋さん、古着屋さん、着物屋さん、洋服屋さん、
アクセサリー屋さんなどに交じって、
まな板屋さんや包丁屋さんなどが並んでいます。
お店の品揃えもさまざまで、
ガラクタにしかみえないものが売られていたり、
キャラクターものを扱っていたり、
似顔絵を描いてくれるお店もあります。
そのたくさんのお店の中から掘り出し物を探すのが、
「世田谷ボロ市」の楽しみのひとつです。
また、饅頭屋さんや焼鳥屋さん、
キムチ屋さんなど、「おいしそー。」なお店も並んでいるので、
露店めぐりに疲れたら、そこでひと休みもできます。
「市」と「祭り」が一体になったような「世田谷ボロ市」には、
地元の人々だけではなく、各地から大勢の人達が来て、
とても賑わいます。
そのため、世田谷線は臨時の電車をだしているのですが
もともと2両編成しかないこともあって、
車両は「世田谷ボロ市」から帰る人たちで満員でした。
そしてそれぞれが自分の「戦利品」をもって、
うきうきと帰る姿が印象的でした。
この「世田谷ボロ市」は、来年の1月15、16日にも
行われるので、今年の12月に行けなかった方はぜひ行ってみてください。
さて、今年の「花邑の帯あそび」は、今日で最後になりました。
今年1年、つたない文章におつき合いただいて、ありがとうございました。
来年もどうぞよろしくお願いいたします。
花邑のブログ、「花邑の帯あそび」
次回の更新は来年の1月13日(火)予定です。
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