presented by hanamura
「袋帯」について
6月は、結婚式の多い季節ですね。
親戚や、友人の結婚式によばれている人も、
たくさんいらっしゃるのではないでしょうか?
結婚式にはぜひ、着物で出席したいですよね。
結婚式にはふつう、留袖や振り袖などの
礼装用の着物を着ていきますよね。
今回お話しする「袋帯」は、
その礼装用の着物に締める帯です。
「袋帯」は、前回の「丸帯」のお話しでも登場しましたね。
「丸帯」と同じように、金銀が織り込まれた
吉祥文様の柄で、豪華な帯です。
お祝いの席にふさわしい華やかさと、格があるので
結婚式にはぴったりな帯だと言えるでしょう。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7d/9a/e910394e443679f8c6b6948bf4566808.jpg)
「袋帯」の柄は全体に織られた「総柄」だけではなく、
「六通柄」と「お太鼓柄」と呼ばれるものがあります。
「六通柄」は、帯の表側の6割に柄があるものです。
「お太鼓柄」は、お太鼓部分と、前部分のみに柄があります。
この中で1番「格」が高いのは全体に柄が織り込まれた「総柄」の「袋帯」になります。
また、「本袋帯」と呼ばれる「袋帯」も「格」が高い「袋帯」です。
「袋帯」は、ふつう表地と裏地に別の布を用いて、
縫い合わせ、帯芯を入れて仕立てます。
しかし、同じ「袋帯」でも「本袋帯」と呼ばれるものは、
帯がもともと筒状になって織られているので、
両端に縫い目がでないものです。
この「本袋帯」を仕立てるときは、
開いている帯の下端を縫い合わせます。
「袋帯」を華やかに見せるもう一つの要素は、
「袋帯」ならではの帯の結び方にもあります。
そのため、「袋帯」は、他の帯より長めにつくられています。
その寸法は、巾が8寸2分~5分(32cm前後)、
長さが1丈1尺5寸(436cm)。
一方、ふだん着用に用いる「名古屋帯」の寸法は
巾が、8寸2分前後(31cm前後)、
長さが9尺5寸(360cm)です。
帯の中で最も華やかで、格のある「袋帯」ですが、
現在では豪華な柄行きの「袋帯」だけではなく、
モダンでシンプルな柄行きの「袋帯」も揃っています。
こういった「袋帯」は、お洒落袋帯として
小紋や付け下げなどにも用いることができます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/04/1a/307dd8bb388280379e2c1b3c5e0123ef.jpg)
上の写真の「袋帯」は、とても珍しい生地を使っています。
その生地に用いられているのはコルク(!)です。
この「袋帯」は、お洒落袋帯の代表といえますね。
このように同じ「袋帯」でも、いろいろな柄行きがあり、
「格」も違うので、合わせる着物や、場所に合わせて揃え、楽しみましょう。
● 写真の袋帯は「帯のアトリエ 花邑hanamura」にて取り扱っております。
花邑のブログ、「花邑の帯あそび」
次回の更新は7月1日(火)予定です。
帯のアトリエ「花邑hanamura」ホームページへ