のろや

善男善女の皆様方、美術館へ行こうではありませんか。

『丸紅コレクション展』

2007-05-03 | 展覧会
はいはい
連休も代休もないのろですよ。
休日出勤手当?なんですかそれはじめてききました

それはさておき

丸紅コレクション 『絵画と衣装 美の名品展 』 京都府京都文化博物館へ行ってまいりました。

ボッティチェリの作品が大きくフィーチャーされておりますが
展示のメインは絵画よりも着物およびその図案でございました。
ぶったまげるほど大胆な意匠や色使いを見せるもの、意匠・製法ともに凝りに凝ったもの
またその両方の要素を兼ね備えたもの などなど
面白く、見ごたえがあり、かつ大変勉強になるものでございました。
久しぶりに図版を購入してしまいました。

中にはあまりの大胆さに
「いいんですかそれは」「着るんですかこれを」
と、ソフトにツッコミたくなるものもございましたが
その洒脱なデザインセンスたるや、脱帽の上開いた口がぽかーーん状態で
2時間ほど過ごすに足るものでございました。

本展でボッティチェリと二本柱でフィーチャーされております淀君の小袖なども
これだけバラバラの模様をしかもバリバリの補色でもって
おお、よくまあこんなに綺麗にまとめたものよのう とお思いんなりませぬか。

それぞれに素晴らしいものばかりで、「良品をピックアップ」なんてしきれませんので
のろ的に最も おもろかったもの(=うけたもの) をひとつだけご紹介いたします。




『御簾に唐子遊文様振袖』

名前が示しておりますとおり、上半分は御簾、要するにスダレ
これだけでもびっくらこんでございますが、いや、まだまだ。

下半分にはいろいろな遊びに興じる唐子の姿が刺繍されておりまして
凧揚げや楽器の演奏、踊りというのはわかりますが
おお、いったいどこの世界に



饅頭の奪い合い を着物の柄にしようって人がいますか。
何という発想。

このデザイナーさんとはぜひともお友達になってみとうございました。
もう200年くらい早く生まれていたらなあ。

絵画部門は油彩のみ46点、なかなかの名品ぞろいでございました。
例のシモネッタさんの陶器のような肌、おっそろしく描き込まれた衣装も美しうございましたが
ワタクシにはヴラマンクの峻厳な『冬景色』が印象深うございました。
またヴラマンクかよって。ええ。
それから闘牛場を描いた香月泰男の『ラ・パルマス』。
明るい色彩でありながらも乾いた悲壮感が漂い、胸締め付けるような作品でございました。

なお、衣装の保護のためと思われますが
会場はけっこうお寒くなっておりますので、そこんとこご留意の上お出かけくださいませ。


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