のろや

善男善女の皆様方、美術館へ行こうではありませんか。

『イミテーション・ゲーム』続報

2014-07-02 | 映画
おおっと!
そこにいるのはチャールズ・ダンスではございませんか?

‘The Imitation Game’: New Looks At Benedict Cumberbatch As Alan Turing, Keira Knightley, Mark Strong & Charles Dance  | Flicks and Bits

チャールズ・ダンスとマーク・ストロングが共演するとしたら、きっと「世界制服を企む悪のナントカとその息子」みたいな配役であろうかと想像しておりましたが、違いました。残念。IMDBで確認した所、チャールズ・ダンスが演じるのは政府暗号学校(Government Code and Cypher School、以下、略称GC&CSで表記)の長官であったアラステア・デニストンのようです。

Alastair Denniston - Wikipedia, the free encyclopedia

デニストンは第一次世界大戦が勃発した1914年、イギリス海軍の暗号解読機関「ルーム40」の設立に関わった人物で、戦後は陸軍の同種機関「MI1b」との統合により1919年に発足したGC&CSの運営を任されます。
1939年、第二次世界大戦の開戦を受けてGC&CSは大幅に規模を拡張するものの、1941年、アラン・チューリングをはじめとする4人の主要な暗号解読者が、人員不足によって解読作業に支障をきたしていることを、チャーチル首相に書面で直訴します。直訴、というのはつまり、長官であるデニストンの頭越しに行ったということです。しかもその書面ではデニストンについては言及せず、代わりに副官であったエドワード・トラヴィスを「精力的で先見の明がある」と讃えておりました。
チャーチルはそれに応えて即座にGC&CSの人員や資材を増強。3ヶ月後には組織が再編され、デニストンは事実上の格下げ・異動となります。デニストンの後任として実質的な長官となったのは、書面でチューリングらが推したトラヴィスでした。トラヴィスは組織運営の改善に大きな役割を果たし、1952年まで長官を務めたのでした。(なお日本版Wikipediaの「政府暗号学校」の項では、このあたりの記述が混乱しており、デニストンではなくトラヴィスが批判されたことになっております。)

またデニストン降格の要因は、チューリングらからの直訴だけでではなく、デニストンとMI6長官スチュワート・メンジースとの個人的確執が絡んでいたという見方もございます。
ということは、劇中でデニストンとメンジースの睨み合いシーンなんてものがあるかもしれません。
以前の記事でご紹介したように、このメンジースを演じるのがマーク・ストロング。新旧「ダンディな悪党」対決が見られそうでワクワクいたします。まあ、この映画ではチャールズ・ダンスもマーク・ストロングも悪党ではないんですけれども。

ワタクシにとってこの作品における唯一の不安材料は、ヒロインを演じるのがキーラ・ナイトレイであるという点でございます。この人は当代きっての売れっ子ではありますし、たいへん美人でもあるのですが、『パイレーツ・オブ・カリビアン』での、見ているのが苦痛になるほどの大根演技をワタクシは忘れることができません。それ以来、この人の出演している映画は慎重に避けて来たわけですが、今回ばかりは避けるわけにはまいりません。
せめて彼女が『パイレーツ~』以降の10年の間に、見ている側が苦痛に感じなくても済むくらいの演技力を、身につけて下さっていることを期待することにいたします。


元自衛官の言葉

2014-07-02 | Weblog
集団的自衛権について、よく分からないという方、調べるのが面倒という方、あるいは、なんとなく賛成という方も、ぜひお読みくださいまし。元自衛官で、防空ミサイル部隊に所属していらっした方のお話です。難しい用語は使わず、具体的かつ平易な言葉で語っておられます。

Aska ’s 寝言BLOG  元自衛官の言葉「安倍さんは実際の戦争のことなんかまったくわかってません。」