のろや

善男善女の皆様方、美術館へ行こうではありませんか。

電話解体

2013-03-10 | Weblog
特に理由もないのに襲い来る無価値感や厭世観でうなだれすぎて首がもげそうな時は
こつこつ地道な手作業をするのが一番です。
何であれ。



裏側にカネゴンが潜んでいました。



よく分かりませんが、基板って言うんですか、この、回路やら何やらが張り巡らされた未来都市じみたモノ。実に美しいですね。
これが「どうだ、芸術だろう」と提示されてたらたいして面白くないかもしれませんが、美的価値を全く意図されず、もちろん期待されてもいない所に、こんな整然とした美がひっそりと隠れているというのは、なんだかぐっとくるではございませんか。
前後に重なり合った大小の歯車の様子もたいへん結構でございます。

赤を切るか、白を切るか、いやいや緑を切るか...
まあどれでもいいですね。どうせ残り時間0.02秒くらいで安全に解除されることになってるんですから。



というわけで
安全に解体されました。
ネジを数えてみましたら、直径も長さも色々で、頭の丸いもの・平らなもの、ねじ山の間隔が広いもの・狭いものなどなど、総勢で98本ございました。

長年の電話恐怖症でございまして、ベルはおろかモデムのカチッという音、またはそれに似た音を聞くだけでも心臓がぎりっと痛むのでございますが、こうなってしまうとまあ、可愛いもんです。