読書な日々

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『ちょっとはダラズに』

2014年01月31日 | 映画
NHK『ちょっとはダラズに』(NHKBS2、1月29日放送)

NHKのBSで鳥取放送局が制作した、米子を舞台にしたドラマ『ちょっとはダラズに』が1月29日に全国放送された。確か米子に行っているときに、ローカルのNHKの番組案内で予告しているのを見た。たまたま新聞のテレビ欄を見ていて、鳥取県米子市…とあるのに気づいて、録画して見た。番組紹介はこちら

少し前には関ジャニ∞の誰やらとマツコ・デラックスがメインキャスターをしている『朝まで…』(だったかな)とかいう番組で、鳥取県を目立たせようというのをやっていたりして、ちょっとは鳥取県にも全国の眼が向けられるようになっただろうか?あまりそんな気もしないが。

さて、このドラマは黒川智花演じる若い看護師が仕事をしながら、離婚して一人で娘を育てているが、まだ小学校に上がる前の子供はよく病気をして、勤務先の病院でのローテーションを狂わせて、同僚に迷惑をかけている。そうしたとき、鳥取県米子市にある米子大学病院(まぁこれは鳥取大学附属病院なんでしょうな)が院内で保育や病児保育をしているということで、看護師募集をしているのを知って、一大決心をして米子に移る。最初は、意欲だけが空回りして、同僚とも上手く行かないし、相変わらず娘は病気になる。しかし病児保育所の小児科医や彼女の受け入れれをしてくれた淀江看護師には、彼女が一人で仕事も育児も頑張ろうと無理をしていることが、娘に寂しさを感じさせ、お母さんをそばに引き寄せようとして病気になっているのではないかと感じるようになる。そこで、一緒に地蔵めぐりをしたり、寂れた商店街を復興しようとしている若者たちのところに行ったりして、もっと気楽に、遊ぶときには馬鹿になって、楽しもうということを彼女に感じさせていく。

主人公の看護師を演じた黒川智花ってあまり見たことのない女優さんだが、小児科医の古谷一行、商店街の竜雷太、そして黒川を受け入れる看護師の森昌子、娘役の小林星蘭、なんて豪華なキャストなんでしょうな。しかも森昌子や竜雷太が米子弁を上手に使ってくれている。森昌子がなかなかいい。素敵なドラマだった。

ただ、寂れた商店街、これは以前このブログでも紹介したことがあるが、どうにもならんでしょう。そもそも人がそちらに行かないのだから。昔は、徒歩や自転車の人が多かったから、なんでも米子駅に行く必要があったけど、今は車だから必要ないし、大型スーパー全盛で、郊外に車で行かなければ、まともな買い物はできない。私だって、たまに米子に行ったときに、商店街に行くとすれば、そこにあった今井書店に行くのが目的になるが、その今井書店がこの商店街を離れて、別の所に大きな店舗をもっているのだから、行く用事がなくなった。

このドラマでも商店街復興と称して、空き店舗を使ったフリーマーケットなどをやっている様子や、ダラズトライアスロンなどというまさにダラズな企画が映し出されているが、なんとも痛々しい。

地方の中小都市のいずれもが、こんな状態というわけではない。以前旅行で行った松山市や熊本市なんかは町の中心にある商店街がたいへんな賑わい様だった。こうした街の場合だって大型スーパーの店舗はやはり郊外にあるのだろうから、なぜあれほど町のど真ん中の商店街が賑わい続けているのか、調査でもしたらどうだろうか?フリーマーケットだの、ダラズトライアスロンだの、だれでも考えつくようなもので、再生できるほど、甘くはないと思う。

森昌子が歌う主題歌

メモ用紙 森昌子 Mori Masako

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