読書な日々

読書をはじめとする日々の雑感

『コクリコ坂から』

2013年01月29日 | 映画
『コクリコ坂から』(宮崎吾朗監督、2011年)

たしか年末だか年明けだかにテレビでやっていた『コクリコ坂から』を録画してあったので、昨日になってやっと見た。

はっきり言って駄作。最初から最後までのっぺらーとした、山場もなければ落とし所もない、ワクワクドキドキもなければ、遊びもない。

どこかで見たことがある仕草、どこかで見たことがある場面、どこかで見たことがある展開、登場人物の性格も絵もどこかで見たことがあるものばかり。

突っ込みどころ満載で、上さんと二人で、ここ変だよね、ここ話がつながらない、ここ矛盾しているんじゃない、と突っ込みながら見ていた。

たとえば、冒頭で海が朝食に作った目玉焼きをフライパンから皿に移すシーンがある。普通の大きさのフライパンなのに、たったの一回でそこから同居人8人分くらいの目玉焼きをよそおっているなんてありえない。

海がカレーを作るために肉を買いに家を飛び出たところで、ばったり帰宅途中の風間俊と出くわす。この場面で海は道にでて、左に曲がったところで風間俊が向こうから自転車に乗ってやってくるのと出くわす。ところが俊は海を送ってやるといって自転車に乗せて坂を降りる。これでは俊は帰り道ではなくて、もと来た道を引き返すことになるのでは。

海たちが通っている港南学園の制服。女子が白い服ということは、これは夏服だろう。なのに男子はみんな冬服を着ている。

海を始め登場人物たちが良い人ばっかり。良妻賢母のお母さん、しっかりもののお父さん、高校生なのに下宿屋を一人で切り盛りさせられて文句ひとつ言わない海、ハンサムで優等生の風間俊や水口。逆に哲学研究会の男なんか紋切り型のぶ男。すべてが紋切り型。

宮崎吾朗はもう監督辞めたほうがいい。この人才能がないのだから。マスコミ受けを狙ったジブリのプロデューサーの鈴木敏夫に寄り切られた宮崎駿の親ばかもいい加減に目を覚ませ。

「超映画批評」というサイトに『コクリコ坂から』の批評が掲載されているが、これが私の言いたいことをほぼぴったり表してくれている。こちら

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