超進化アンチテーゼ

悲しい夜の向こう側へ

ひだま~ぶる×ハニカム/marble

2012-12-26 22:00:14 | 音楽












marble「ひだま~ぶる×ハニカム」を聴いた。













あっ、これ傑作だわって類の作品なんですが
ちょっとビックリするくらいどの曲も良いです
本当に良い曲しか詰まってない最高のフルアルバムなんですけど
正直凄いなあ、というか
なんでここまで良い曲をバンバン出す事が出来るんだろう?って思うと尊敬の念すら沸いてくる
長年質の高いポップ・ミュージックを追求して来たmarbleだからこそ作れたアルバム
タイアップ先の作品の為に作ったアルバムなんですけど
個人的にはサブカル通にも聴いて欲しい作品です
最早○○の括りで~って形容がバカバカしくなるくらい最先端のポップスが鳴らされている作品になってます。
取り合えず曽我部恵一、口ロロ辺りのナチュラルポップが好きな方は是非触れてみて欲しい
このクオリティの高さはやっぱり尋常じゃないよなあ・・・と
今回も今回で真剣に感じてしまった
本気印のポップミュージック・アルバムになっていて
練り込まれたメロディ、小気味良いアレンジ、素朴で色気のある歌声で最後までオートマティックに楽しめる
ある種のポップスの理想のような作品に仕上がっていると思いました。伊達や酔狂ではなく。
これこそ真の王道でしょう?って個人的には言い切れるアルバムになってるかなと

そもそもアルバムとしては2年以上経ってる訳ですけど
2年前のひだま~ぶるは全体的にアコースティックで「Lingering Fizz」はロックアルバムだった
そこから考えるとこの作品は相当久しぶりのナチュラルなポップアルバムになっていて
個人的な感覚では「虹色ハミング」に一番近い作品なんじゃないかなあ、と
あのアルバムみたいにカラフルで、ジャンル混合で
どの曲もリードトラックに出来るような王道感溢れる一枚
曲順や方向性含めて完全にmarbleのれっきとした久々の新作として成り立つような作りになってて
それがまたファン的には嬉しかったというか、新名曲の連発に心躍らせる事が出来たというか。
元々marbleが持っていたカラフルさやお洒落なセンス中心に鳴ってる作品なので
ある種の原点回帰とも言えるような作風になっています
5周年を迎えた今だからこそ
原点に立ち返るような煌びやかでセンスのある魔法のようなポップアルバムを聴けた事が嬉しかった
それもまた久々にこういう方向性を打ち出した懐かしさや新鮮な感触があったからこそ
常に聴き手を飽きさせないアプローチの仕方は流石といったところですね。
非常に追っていき甲斐のあるユニットだとつくづく感じました。


個々の曲で言えば、とにかくやたらハイセンスかつサビのメロディの王道感が素晴らしい「わたしリスト」、
正しく最先端の音楽という感触がして個人的に一ニを争うくらい大好きです(笑
毎回宮ちゃんの曲は挑戦・冒険してて特に気に入るんですよね。
それと、
神秘性のあるアレンジが光っている「☆フルフルフル」「infinite cloud」辺りも聴いてて気持ち良い
アレンジ職人としてのmarbleの素晴らしさを垣間聴く事の出来る楽曲も多いし
その中で素朴で温か味のある「思い出探し」「幸せ日記」の配置も見事
後者はミニマム感あるパレードソングになってるのが素敵です
そして今回のリードトラック「シロツメクサの願い」は、
古き良き歌謡曲のエッセンスをそのままではなくmarbleのフィルターを通して消化したような
紛う事なき名曲に仕上がっていてこれで終わるのも含めて最高だな、と
こういう純朴なポップスはいつの時代も強いですね。
長く長く聴ける名曲だと思いました。

胸にグッと迫るメロディ「リミットスパイス」もまたシングルに出来そうな程質が高い
個人的にめざましTVのテーマソングに使えそうって思ったシンプルな名演「おーぷん☆きゃんばす」
またもや菊池さんボーカルの「ヒトリゴト~」に関してはあまりにも声が格好良すぎて(笑
これで女性ファンが増えて欲しい、いや増えるべきだろ!と実直に感じました
このナチュラルにほとばしる爽やかさは一体何なんでしょうね
草原や丘の上の風景を想起させる情感溢れる一曲でした
いつかライブでも聴いてみたいですね。

あと、個人的に相当心に引っかかったのが「きっと、ずっと」、この曲は唯一物寂しい楽曲になってるんですが
ハッピーエンドで終わらない作中観含めて良いアクセントとして機能してるなと
それでいて単体としてもめちゃめちゃ沁みる名曲で
サビのメロディが儚さを煽る上質かつ馴染みやすい仕上がり
「ほどいた手」とか「Silent」みたいな憂いのあるmarbleも好きな身としては堪らない一曲でした
と、全曲挙がってしまったように全曲お気に入りのアルバムになっちゃってるんですが
それもまた如何に真摯にポップミュージックを紡いでるかって姿勢の表れで
ライブのMCのゆるゆるさとは正反対に
肝心の音楽に向かうエネルギーやモチベーションはちょっとやそっとでは太刀打ち出来ないくらいに強い
良いメロディと良いアレンジと良い歌を届ける、そんな基本的な技術が水準以上である事を
きれいに証明するようなアルバム
そのしっかりとした職人っぷりに惹かれてmarbleのファンはきっちり付いていくんでしょう
斯く言う私もそうです。毎回手放しで絶賛出来る作品を作ってくれるお二人に感謝
一応コラボアルバムという体ではありますが
実質最高にmarbleらしい出色のオリジナルアルバムと捉えて十分かと
何の後ろめたさも無く名盤って言い切れる作品でした。また、生で堪能したいアルバムでもあります。









miccoさんの歌声は、押し付けがましさが一切無く、かといって放置している訳でもない
その中間を往くような聴き手に対しての距離感が絶妙なんだな、と
今作を聴いていて改めて感じる事が出来ました。
馴れ合いでも、無関心でもない中立的な距離の置き方にいつも痺れさせてもらっています。
幅広いリスナーに評価されて欲しい手塩が掛かっている充実作!

★Amazonでレビューも書いたのでそちらも是非よろしくです。



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