RADWIMPS「絶体絶命」毎日レビュー、その9「G行為」です。そろそろ終わりが見えてきたかな。
タイトルからしてお遊びの曲かな?と思いきや
むしろ聴き手を突き落とすカオティックなゴシックパンクナンバーになってました。
ちょっとこれは予想外でしたが
正直楽曲の出来としては今作でもトップクラスですね。インパクト大な上にそれが持続するというか。
ちょっと考えてしまうくらい。
とか言いつつ単純に音に身を任せるのにも適してる曲で。
9.G行為
【まだ本気を出していないだけ みんなは本気出してもあんだけ】
俗に言う大言壮語といいますか
「明日から本気出す」的な・・・。ただでさえ引き延ばしが常日頃なのに
そんな大きな目標をこなせる筈もない、っていう。
それでいて他人を見下す醜さ。汚さ。
他人をコケにすることで自分を保ってどうなるんだろう。そんな自分が素敵と言えるのか?
そもそも何か大きな事を成し遂げるのなんて毎日の積み重ねが大切なんであって
頭で想像してるだけじゃどうにもなんないんだよ、という事。
かなり耳の痛い話でありますが
その実耳を傾ける価値のある言葉でもある。
【もう殺してやりたい】
殺してやりたい・・・とは穏やかな言葉ではありませんけど
実際思い通りにならない時だったり
神経を逆撫でされた時に
こういう気持ちになるのは至極当たり前・・・当たり前って言葉が適切なのかは分かりませんが
とにかく理不尽な気持ちになった際につい心の中で口走ってしまう悪魔の言葉。
何一つ成し遂げられない自分に対する言い訳を一生懸命編み出したかと思えば
その癖誰にも認められない事を総て他人の所為にする、
その責任を他人に押し付ける。
不完全な生き物なんです。
【例え何度生まれ変わったとて お主にチャンスなんじゃないんじゃ】
生まれ変わってもっとマシな人生を。
もう少し綺麗な容姿でとか、裕福な家庭でとか、幼い頃から計画を建ててとか
そういう事を考えてる時点でお前に未来などない。
そもそもが上記のような性質なので
お前なんぞその考えの時点で何度生まれ変わっても雑兵なんじゃボケ、と。
自己満足で一生暮らしてろと。
そんな欠けた存在である誰かと、同じく欠けた存在である誰か。
が一緒になってくっつけばもう少しマシな人生が送れる。
もしくは欠けた者同士で一つのちゃんとした存在になれる。
自己満足を止めて、G行為を止めて、
相手を満足させられれば、相手の懐に入り込むことを考えれば、足りない同士補い合って。
確かにあなたは大きく認められる存在には成り得なかったかもしれないが
道はそれだけじゃない
道は一つだけじゃない。
身の丈の届く範囲でも十分幸せは得られる。それもまた自分に対するある種の労わりで。
若しくは、そんな自分自身を認めて歩き出して、この世界と一つになること。
世界との交わりを続けることで新しい自分自身を生んでやればいい。
それはきっと「自己満足」って言葉では形容できない筈で。
要はイメージしてるだけじゃなくて、きちんと行動に移しなさい、と。
これらは自分なりの解釈ですけど、多分人によって解釈も異なると思われます。ていうかこのアルバム自体が。