現在大学就活事情。阪大生は内定をどっさり。すべてリモートで決定。たくさん内定をもらって断るのたいへんやろ。に対してメール一つで辞退ＯＫ。私の頃は辞退するのが大変。

私の手下の阪大４年生のA君。どこかに行くとき、車の運転をしてもらっています。

体育会野球部ピッチャーなので、引く手あまた。

名だたる上場企業から多数内定をもらています。

面接はすべてリモート。

内定を辞退するのが大変やろと言うと、メール一つで。

あきれました。

私が神戸大にいた時代は、メールなどありません。

辞退する場合は、内定をくれた会社に出向き、担当者に会って辞退を申し出ます。

たいていの場合、喫茶店で会い、担当者が学生のスーツに向かって、コーヒーをかけます。
そして、クリーニング代として１万円を渡すというのが慣例になっていました。
大手商社や大手都銀などプライドの高い企業ほどそういうことをしていました。

A君によると、内定を辞退して、人事担当者からコーヒーをかけられるということは、今はないと言います。
第一、担当者と一度も会わずに内定をもらっているので、断るのもメール１通で可能という事です。

そのため、複数の会社から内定をもらっても平気だと言います。

時代の違いに驚きます。

私は、大学４年次に受けた大阪市教員採用で、中学社会科教員に、１４倍の難関を突破して合格しました。
冷やかしで受けたので、採用試験のための勉強は０時間。なんの準備もせずに採用試験を受けていました。冷やかしなので、遅刻して受けました。それでも合格しました。
大学院を再度受けるため、卒論を出さないと言う形で院浪することにしました。大阪市教育委員会に連絡せずに放置していると、
３月に、大阪市教育委員会から、４月から、先生になってくださいと言う電話がかかってきましたが、辞退というより、卒業できないのでと上手に逃げました。

おもしろかったのは、セガの親会社だったCSK。面接時、その年に入社試験を受けた３０００名の中で、成績が１番だったとか言われました。
嘘でもいいから、この場で、大学院の入試を受けないと言ってくれと人事担当者から懇願されました。
大学院の入試を受け合格すればそちらに進学すると言われた人に内定を出せない。
また、こんな優秀な人材に不採用も出せない。と。
でも、私は、大学院に合格すれば、大学院に行くので、不採用にしてください。とはっきり言いました。
その結果。
私のもとには、CSKから、採用とも不採用とも、結果が届きませんでした。
私の時代は、内定は、絶対にけることのできないものとなっていました。

ちなみに、私は、院浪して受けた神戸大学教育学部の大学院（定員１０名）に不合格。
それを知ったシャープのパソコンX1の課長さん（のちに常務）が、是非、来てくれと。
シャープの採用活動はまったく終了していましたが、一人だけで、入社試験を受けました。
重役面接の時は、専務が出てきました。
その時、今まで、神戸大学の人をたくさん面接してきたが、こんな優秀な成績（優が６割）の人は見たことがない。
と言われたことを今でも覚えています。
そして、１２月３日に、内定をもらいました。
その年のシャープの新卒採用者数は、８５１名となっていたと思います。
その１名は私だなと思いました。