骨で聴く異世界

耳を使わずに「聴く」世界を旅します。耳をふさいでいても聴こえる世界です。

アルファロメオ156SW(フェイズⅡ)を骨で聴く

2016-07-10 12:50:02 | 骨で聴く名車
アルファロメオは現在、イタリア最大手のフィアット傘下にある自動車メーカーですが、もともとは第二次世界大戦以前から自動車レース界の強豪として知られ、イタリアを代表する自動車メーカーです。
経営難に陥った後にフィアットの傘下になったとはいえ、未だ独自ブランドが確立されています。


そんなアルファロメオの中で、史上最も商業的に成功したモデルといわれるのが156シリーズです。

1997年のフランクフルトモーターショーで発表され、日本では翌年に発売を開始されました。1998年度のグッドデザイン賞を受賞したそのデザインは、ワルテル・デ・シルヴァが担当しました。
前のモデルの155が角ばったデザインだったの対し、156は優雅なフォルムを演出し、一気に世界から注目されることになりました。

SW・スポーツワゴンはアルファロ名初のワゴンで、日本での発売は2000年からです。最初は単にアルファ・スポーツワゴンと名乗っていましたが、2002年からはアルファ156スポーツワゴンと改称されました。
このスポーツワゴンの特徴は、ワゴンらしい利便性を捨て、スタイルを重視している点です。そのためクーペスタイルのデザインを活かし、トランク容量などは小さくなっています。



モデルとしては2回のマイナーチェンジが行われ、2000ccエンジンでは、フェイズⅠで従来からのツインスパークエンジン、フェイズⅡでJTSという直噴エンジンに変更、最終型のフェイズⅢで外観を変更し、ジョルジェット・ジウジアーロのデザインになりました。

JTSは今、何かと話題の三菱自動車の市販化に成功したGDIエンジンのパテントを獲得してつくられました。
この直噴化によりパワーもトルクもアップしましたが、一部ではアルファロメオらしいエンジンではなくなったともいわれます。

しかし実際にはそんなことは全くなく、アイデンティティは失われず、むしろ現在の欧州車の主力を担うダウンサイジング技術を取り入れたことといえます。



エンジン音は多くの人々を魅了し、クイックなステアリングの動きも、いかにも伝統的なイタリアのスポーツカー要素を持っています。日本でもBMWやメルセデス・ベンツとは異なる魅力を感じた人たちにアピールできたことで、147と並んで大成功モデルとなりました。

しかし欠点は、とにかく壊れるという点です。
日本車やドイツ車と同じ感覚で乗るのは間違いです。警告ランプの点灯、電気系の故障など、日常茶飯事です。
それでも前のモデルの155と比較すると、オイルをいつも垂れ流すようなトラブルは激減しています。このころのユーザーから見れば、圧倒的に扱いやすくなったといえます。

次のモデルの159は車体が大きくなり、ワンランク上のカテゴリーに移ってしまたような感じです。そのため日本の道路事情を考えると、この156はサイズ的にはかなり魅力的です。

そんな156SWのJTSエンジンのサウンドを骨で聴きます。
使うのは米軍採用・特許技術の骨伝導機器です。

ちなみに運転中にも骨伝導は有効です。耳をふさぎませんから道路交通法をクリアできます。

運転中でも安心! 骨伝導ヘッドセットHG42-TBT

耳だけでなく骨から脳に振動とともに伝わるエンジン音。
まさにアルファです。イメージするより高回転型のエンジンではなく、絶対的なパワーより、操って楽しいという感覚を与えてくる稀有な存在です。



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