骨で聴く異世界

耳を使わずに「聴く」世界を旅します。耳をふさいでいても聴こえる世界です。

トヨタ2000GTを骨で聴く

2012-11-16 12:33:13 | 骨で聴く名車

 国産車の歴史の中で燦然と輝く存在といえば、何といってもトヨタ2000GTといえるでしょう。純粋にトヨタのクルマいうわけではなく、トヨタとヤマハの共同開発で誕生したクルマで、トヨタブランドで限定生産されたスポーツカーとなります。

 映画『007は二度死ぬ』(1967年)に登場したことで、日本車で唯一ボンドカーとなった記念すべきクルマです。ただこのときは一般発売前で、試作車をベースとしてオープン仕様で製作されたもののようです。

 トヨタ2000GTの開発当時は、現在と異なり、トヨタは実用車主力のメーカーでした。スポーツカーとしての高性能エンジン開発や高級GTカーのデザインなどには通暁していませんでした。そのため、国産車としては当時異例ともいえる高性能エンジンの開発や高級GTカーとしての内装について、ヤマハ発動機のエンジン開発技術や日本楽器の木工技術が活かされることになったわけです。

 ヤマハ発動機は1950年代中期からモーターサイクル業界に参入していて、高性能エンジン開発では10年近い技術蓄積を重ねていました。主に2輪・バイクのエンジンで威力を発揮していましたが、それは現在では当たり前となっているものの、当時としては最先端のSOHC・DOHCのエンジン導入や研究が進んでいました。
 ヤマハはその技術力を活かしてトヨタ製の量産エンジンを改良し、DOHCヘッドを備えた高性能なエンジンを製作することができたのです。


 
 今の時代の眼から見ても、トヨタ2000GTのデザインは斬新です。当時のスポーツカーデザインの基本をベースにしているものの、現在でも十分に魅力的に感じるのは、全体に流麗な曲線で構成された点にあるかもしれません、当時の世界のイメージリーダー的スポーツカーはジャガー・Eタイプ(1961年)で、おそらくこの影響を受けていたことが、時代を感じさせないフォルムに繋がったのかもしれません。
 しかしジャガー・Eタイプと決定的に異なるのは、当時は5ナンバー規格の枠内でコンパクトにまとめることが必須の条件で、その制約がありながら仕上げたのは驚くべきことといえます。
 またヘッドライトを小型のリトラクタブルタイプとしつつ、固定式フォグランプをグリルと併せて設置したのも独特の魅力を出しています。

 そんな往年の名車を前に、最先端の骨伝導機器を使い、ぜひともエンジン音を聴いてみたい誘惑にかられます。耳と骨でこのエンジン音を堪能できれば、何とも官能的な陶酔に至る気がします。
 米軍で採用された特許技術の骨伝導機器ですが、騒音対策ではなく、積極的に聴きたい代表格の国産車といえます。

          ⇒ 驚異の骨伝導パワーについてはこちら

 骨伝導と名車の組み合わせは、アンバランスなものもありますが、トヨタ2000GTは間違いなく最高の組み合わせです。骨伝導サングラスをかけながら運転することも夢見たくなります。


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