久しぶりの小豆島を取り上げます。
過去に2度取り上げました。
■小豆島の夕日を骨で聴く
■小豆島「二十四の瞳」を骨で聴く
小豆島と関連させた話題も取り上げました。
■オリーブを骨で聴く
■醤油を骨で聴く
そして今回は島全体から霊場を骨で聴きます。
今も昔も変わることなく、ゆったりとした時間の流れる小豆島。道行けば、至る所で人情溢れる島の人々の笑顔に出会います。
目前に広がるのは、澄み切った青い空に清々しい緑、情緒溢れる瀬戸の海。
只々圧倒されるばかりの私の意識はふと遠く彼方へ消え、たたずむことしができない私の耳に、お遍路さんの鈴の音が風にのって聞こえてきます。
小豆島は岡山県と香川県の中間、瀬戸内海に位置する景勝の島で、三十六里、三町よりなる人口4万3千人が暮らす島です。瀬戸内海で淡路島に次いで二番目に大きな小豆島の海岸はリアス式で、南側は出入りが多く美しい曲線を描いています。
ここには、複雑な地形と温暖な気候が長い年月をかけて育んできた豊かな自然があります。
その代表的なのが日本三大渓谷美の一つである寒霞渓(かんかけい)です。小豆島の最高峰、星ヶ城(817m)と、美しの原高原(777m)の谷あいにあり、今からおよそ1300万年前の火山活動で形成されました。
この渓谷は、長い長い年月の中で風雨の浸食が進み、自然の造形美とも言える現在の姿を創造しました。この壮大な渓谷は私達に初夏の新緑、秋の紅葉と素晴らしい山化粧を見せてくれます。小豆島で見られる植物は2000種類以上と言われていますが、そのほとんどを、ここ寒霞渓で見ることが出来ます。
季節によって小豆島全体は色とりどりの花に包まれます。
ミモザ、サクラ、山ツツジ、菜の花、コスモスなどに加え、セトウチマンネングサ、チョウジガマズミ等の珍しい植物、地球上で小豆島だけに自生するショウドシマレンギョウも、小豆島の四季の彩りに華を添えます。
この小豆島の豊かな自然は、遠い昔から今に至るまで幾人ものお遍路さんの心を和ませてきました。
小豆島八十八ヶ所霊場
小豆島にある島四国八十八ヶ所霊場は、千余百年の昔、弘法大師が生国である讃岐・善通寺から京の都へ上る途中、親しくこの島に立ち寄り、山野海浜巡鍚し、各所で祈念したことが礎となったとされています。数百年の昔より「島四国」と称してこの霊場を巡拝するお遍路さんは跡を断ちません。
全行程約150kmと、四国霊場の10分の1程度の霊場で、近年になって特に安易に巡拝できる霊場として全国に知られ、お遍路さんの数は他の如何なる巡拝霊場にも劣らない程となりました。
八十八の本番霊場、それに加えて奥之院六ヶ所合計九十四ヶ所が公認の霊場となっており、寺院霊場三十,山岳霊場十余、堂坊五十余、野あり谷ありの祈念と修練の道場となっています。この霊場の特色はなんと言っても山岳霊場です。
第二番札所 碁石山
第二番碁石山(ごいしざん)では、見上げる老松の樹間に突抜けるようにある弥勅殿上の舞台の上に、信者の寄進による日本一といわれる一丈六尺余の修行大師像が、弥勅菩薩とともにお遍路さんを迎えて下さいます。
その慈顔溢れるご尊容は、つい
南無大師遍照金剛
と合掌してしまう程有難いものがあります。
また、生れ年の十二支による守り本尊八体石仏が修行大師像に隣設されており、その功徳を山主が説いて下さいます。
この弥勒伝上の舞台より眺める四方指(しほうし)、星ヶ城、寒霞渓、眼下に展開する紺青の内海湾は、遠く三都半島に霞を曳いてまさに一幅の絵画となっています。
右に大師堂を拝しつつ、岩を刻んだ参道を登りつめると、半身を摩崕にせり出した、入母屋造りのお堂があり、中は2百人は収容出来る広い洞窟となっています。
中央に割拝殿、内陣に護摩壇を配し正面本尊壇には、一度に2百本も立てられる燈明台が設けられ、薄暗い洞内で護摩を献じ、お遍路さんの唱和する光明真言の反響音にローソクの灯がゆらぐ光景はまさに圧巻です。
毎年11月初旬に、大師像前広場に奉修される柴燈大護摩供と火渡り式とともに、一度お参りしたお遍路さんの心に、一生忘れることのできない情景として焼き付けられます。
第四十二番札所 西ノ滝
第四十二番西ノ滝も洞窟を切り開いた霊場となっています。崖にはりついているかのような本堂内の左手に洞窟の入り口があり、ここには弘法大師が里を荒らす龍を封じ込めたと言われる壺があります。洞窟の中には霊泉があり、竜の口から流れ出ていることから、古くは瀧水寺(りゅうすいじ)と呼ばれ、古くから島の人の信仰を集めてきました。ここに伝わる伝説は次のとおりです。
むかしむかし、弘法大師がこの島にこられた時に、この地は一面の荒れ地でありました。
お大師様がそのわけを聞くと
「ここはいくら作物をつくっても、大麻山にいる龍が来て荒らしてしまうのです。その上、子どもはさらわれる、家畜は殺される」
と村人達は訴えました。
お大師様はさっそく大麻山に登り、龍が出てくるのを待ちました。しばらくすると、すごい形相の龍が現れましたが、お大師様は驚くこともなく、静かにお経を唱えはじめました。
するとふしぎやふしぎ、たちまち龍はへなへなとなり、お大師様の手でかめの中に封じ込められてしまいました。
かめの中の龍は、今までの悪事を悔いて、その償いとして、これからはどんな干ばつがおこっても絶対に水は絶やさないと誓い、そのかめの下からは澄んだ水がこんこんと湧き出して、荒れ野はよみがえり作物に恵まれるようになったということです。
龍水寺の清水は、龍の誓いのとおり今なお枯れることなく湧き出し続けています。
さらに境内の西奥にある山頂へ登る山道を、20分ぐらいかけて登ると頂上近くの平坦な場所に着き、ここには目洗いの池と呼ばれる小さな湧き水があります。ここの水面は池田湾の干満に合わせて上下するそうで池田七不思議の一つになっています。
第七十二番札所 瀧湖寺
第七十二番瀧湖寺(りょうこじ)奥の院の笠ヶ滝寺(かさがたきじ)も山岳霊場の一つの見所となっています。ここに行くには、長い階段を上り、更に岩壁を這う鎖にすがって一歩一歩踏みしめながら登ります。洞窟でできた本殿の中には、六角形の木枠が入ったくぐり岩があり、奇岩の洞窟内には、御本尊不動明王が安置されています。
この山岳霊場の荘厳なたたずまいは、本四国霊場にも西国霊場にもない程勝れ、まさに悟境に通うものがあり、人生の方途を模索する現代人の修練と求道の道場として霊験あらたかな格好の場所となっています。
こんな小豆島へ旅するのは癒し効果が発揮されること間違いなしでしょう。
その際、耳からだけで聞くのではなく、骨からも、そう、骨伝導をお供にすることを提唱します。騒音のない小豆島でなぜ? と思われる方もいるでしょうが、骨で聴くことは脳波との関係にも影響するのです。
詳細は⇒ 骨伝導から考える「聴く」と脳の関係・骨伝導と脳波との知られざる関係
小豆島と骨伝導の効果との意外な真実が見えるかもしれません。
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