(1)連日の猛暑続きで人間もまいっているが、例年の猛暑は農産物、果物へも影響被害が出ている。野菜が不作で高騰し、品不足で、味、品質も低下しており、コメも外米並みに小粒になり味覚が低下して民間在庫量が前年比2割減で過去最少(報道)となった。
(2)コメ不足は猛暑が続き高温障害にスシ人気などで消費が回復したことが原因とみられている。パリ五輪では夏の暑さの中、日本の「カキ氷」が人気で、スシと並ぶ需要と報じられている。
日本の農産物は近年外国での日本食ブームを背景に輸出が年々伸びて、数兆円規模となり政府目標を上回り、政府も輸出目標額をさらに上乗せする方針を示していた。
(3)そういう時の猛暑続きでの農産物の不作、味、品質低下で、日本農業が後継者不足問題に国内での需要、消費量低下で規模が縮小している中で海外での日本食ブームで政府も農産物の輸出増加に期待していただけに、猛暑による農産物生産量の不足、味、品質の低下は痛手だ。
(4)日本人も食生活の多様化でコメの消費量が減ってきているといわれるが、日本人としては食習慣上1日1食はコメを食べないと体に力が入らないと感じることはあり、最近のコメの小粒化、味、品質の低下は気になるところだ。
コメは寒冷地では収穫がむずかしいといわれた時代から品種改良、品質改善が進み、日本全国どこでもコメの生産、収穫ができるようになり、すでに日本は温帯気候から亜熱帯気候になって久しいといわれて、今度は暑さに強いコメ、農産物の品種改良、品質改善が必要な時代となっている。
(5)コメに限らずに猛暑による農産物の影響被害が大きい地球温暖化、気候変動の時代で、世界的な日本食ブームの中で政府、JA、生産者あげての暑さ対策の品種改良、品質改善、消費向上が求められる。情報化時代、生産者、農作物とIT、AIの連携、開発にも期待したい。
(6)衛星情報を利用した自然災害、避難対策の必要性を書いたが、農産物生産管理でも衛星情報を利用した先端的な生産管理、対策は考えられる時代だ。