いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

維新改革。 ‘Ishin’ innovation

2023-04-11 20:52:06 | 日記
 (1)統一地方選の前半戦が終了して、維新の台頭が報じられている。大阪府知事、市長のダブル選圧勝に加え奈良県知事選でも維新候補が勝利して、大阪以外で初めての維新の知事誕生となった。自民以外の受け皿として消去法で票が維新に流れたとの見方もできて、維新からは悲願の全国政党化に向けて手ごたえが聞かれた。

 (2)しかし大阪で強い安定支持力を持つ大阪維新の会の同じ関西圏の隣の奈良県であり、しかも今回選挙の奈良県知事選では自民党系候補の一本化ができずに分裂選挙となり、単純に選挙結果を見れば自民系2候補の得票数を足せば1位の維新候補者を上回っており、自民分裂の他力本願ともいえる。

 (3)名古屋市議選では河村名古屋市長率いる減税日本との共闘を解消して維新独自候補を擁立して臨んだが、減税日本の7勝1敗と維新候補が完敗した。道府県議選では自民、立憲、共産が議席を減らしたのに比べ、維新は改選前から倍増して自民に代わる受け皿として維新候補に票が流れたことがわかる。

 (4)維新の台頭は顕著だが、地方選は地域により密着した個別的な住民利益を代表して争われ、党よりは候補者個人と住民とのつながりが強く、同一政党同士でも争うことも珍しくはなく他党候補の共倒れで地の利を得ることもある。
 国政選挙になると小選挙区比例代表制で党対党の1対1の選挙戦になるので、政党の地力、勢力、組織力が直接大きく影響する。

 (5)維新は地方政党の大阪維新の会が先行して大阪で府知事、市長を独占し大きな支持を集め、その後国政進出を目指して国会議員(東京)と地方政党(大阪維新の会)による日本維新の会が結成されて、そもそも先行する大阪維新の会の影響力、勢力、支持が強くなかなか国政選挙で大阪以外に勢力拡大には至っていない同政党のわかりにくさ、1党2会派のような不自然さがある。

 (6)大阪維新の会(地域政党)と日本維新の会(国政政党)が組織的に合体して1党化できるかどうかが、全国政党化に向けての維新改革の課題だ。

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