いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

銃史観論。 a historical view theory of a gun

2022-05-30 20:21:11 | 日記
 (1)米国の当時30代の若い行動力のあるケネディ大統領はソ連のキューバへのミサイル船舶搬送、配置に対抗して海上封鎖で実力阻止し、ソ連フルシチョフ首相を断念に追い込んだ。一時は米ソ核戦争かの「キューバ危機」といわれるもので、国のリーダーとしての決断力が問われた。
 状況は違うが露のウクライナ軍事侵攻でのバイデン大統領の決断とは大きく違う。

 (2)そのケネディ大統領が国内遊説中に銃で狙撃されて暗殺されても、米国の銃規制は進展しなかった。米国では古くて新しい問題として銃社会がある。国民は自分の意思で銃を買うことができて、銃で自分を守る社会だ。
 銃規制が徹底している日本ではなかなか現実問題として理解することがむずかしい同じ自由主義国であり、同盟関係にある米国社会だ。

 (3)米国社会の風土、歴史に根差したもので、保安官時代から銃が社会規律を守り自分のことは自分で守るという自律型社会だ。長らく日本のような国民全員の投資で国民全員の健康、医療を守る、保障する皆保険制度は米国にはなく自分の健康は自分の責任で守る社会で、最近になってようやく民主党オバマ元政権が日本の皆保険制度に似た医療保険改革が当時共和党多数の議会ですったもんだの上に成立したという歴史を持つ。

 (4)米国は自由、人権、言論、民主のリーダー国として自負して共産圏一党独裁国家の自由、人権、言論抑圧政策を非難しているが、その専制国家からも国内の人種差別問題を指摘されており、銃社会の悲劇が起きるたびに時の大統領は銃規制の必要性を訴えるが、全米ライフル協会の強い支援、集票力を受ける共和党議員の反対もあって銃規制はなかなか進展しない中でのまた今回の18才による小学生児童ら21人が死亡した銃乱射事件の発生だ。

 (5)18才でも高性能の殺傷能力の高い半自動小銃を購入することができる銃社会の異常性だ。銃社会の異常性と書いたが、18才といえばほとんどが親権者の保護の中で生活し、社会経験も未熟で自分の考え、思いが優先して行動に直結する自己中心型生き方が主流であり、こういう18才でも殺傷能力の高い半自動小銃が購入できるというところに自由とか自律とかの自分を制御できる能力を超えた、一方の自制の効かない自由社会の危険性だ。

 (6)共和党トランプ前大統領は在任中の同様の銃犯罪に対して、教師に銃を持たせて安全を守る必要性を説いて、全米ライフル協会の関係者はもっと多くの市民が銃を所有して自らの安全をさらに高めることが必要だと銃社会を公然と擁護して銃規制には同調しない姿勢をみせている。

 (7)米国の社会風土、歴史に根差した国家、国民、社会の共通した史観論(a historical view theory)であるが、日本のように銃規制が徹底した社会では同様の銃事件は反社会勢力同士でもなければ見られない極めてまれな事件で、米国としても参考にして安全対策にしてほしいところだ。

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