いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

沖縄高校生の現実主義。 realism of highschool students in okinawa

2022-05-10 20:28:13 | 日記
 (1)今年は沖縄の日本復帰50年になるが米軍基地問題はコロナ社会の影響もありかってほど大きく取り上げられることもなく、最近の沖縄選挙では辺野古移設反対を主張する玉城県知事が支援する革新系候補が自民系候補にたて続けに敗れてこのままでは今年後半に予定される沖縄県知事選挙で再選を目指す玉城知事にも厳しい選挙戦が予想されて、仮に玉城知事が自民系候補に敗れるということになれば沖縄米軍基地の恒常化、固定化は避けられないことになる。

 (2)沖縄市長選挙、議員選挙と県知事選挙は違うといわれているが、沖縄米軍基地反対行動はかってほどの熱気は感じられずに辺野古移設訴訟でも国側の勝利が続いている。沖縄では復帰50年に合わせて県立高校2年生に対してアンケート調査をしたところ、「現在の沖縄で一番大きな問題」として「基地」を選んだ生徒が39%と最も多かったが前々回調査(58%)から2回続けて減少(報道)した。

 (3)反面「経済」が26%、「環境」が16%といずれも増加した。高校生の将来への生活安定、保障優先の「現実主義」(realism)が反映した結果であり、沖縄米軍基地について「整理縮小」が48%で「全面撤去」9%を大きく上回り、辺野古移設問題でもまずは普天間飛行場の移設による密集地基地周辺の生活安全優先の考えがみえるものだ。

 (4)選挙投票権を有しない高校2年生が最近の沖縄選挙での自民党系候補の勝利の中で沖縄県民の意思、理解、判断に影響を受けたものか、将来の生活保障設計としての経済、雇用重視の保守的な現実主義が感じられる判断、選択だ。

 (5)しかし米軍基地関心問題として10年前の58%から38%に大きく減少したとはいえ、基地問題は高校2年生にとってもまだ大きな問題であり、当然に中国艦船の連日の尖閣領海侵入、北朝鮮の核、ミサイル強化さらに露のウクライナ軍事侵攻をみて国防、防衛、安全意識の必要性に関心が高まっていることも米軍基地全面撤去よりは段階的な整理縮小を選択した現実的背景もあることが考えられる。

 (6)そういう問題と沖縄に米軍基地の70%以上が集中して不平等な地位協定の中で沖縄に過度の負担を強いられている社会、生活問題から目をそらすこととは違い、民主主義、主権国家として自由、独立、自主、自立、国民の平等な負担の実現にむけて進まなければならないことは重要で必要なことだ。

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