いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

中国の二面性。 double-faced china

2020-08-11 20:07:57 | 日記
 (1)米中貿易戦争、香港、台湾ひとつの中国問題を抱え、尖閣領有権問題を抱える中国と日本は、それぞれの国情から今年4月に中国習近平国家主席を国賓待遇で日本に迎い入れ、接近をアピールする予定だったが、年明けから中国武漢で発生した新型コロナ感染流行拡大の影響で中国は3月の全人代も開催できずに4月の習主席国賓訪日は延期されることになった。

 (2)新型コロナ感染流行拡大は世界に広がり収束の見通しもみえずに、中国は6月に延期開催した全人代会議で香港に直接介入関与する「国安法」を成立施行して中国支配を強めて、国際社会からの強い批判を受けながらもデモを煽動する反体制民主派指導者を逮捕、弾圧を続けている。

 (3)日本にとっても思わぬ展開となって自民党内からは習主席の国賓訪日に反対する決議が示され、習主席の国賓訪日の実現はむずかしい状況にある。日本にとっては時系列的に幸運な展開となったが、仮に習主席の国賓訪日が予定どおり実現していれば日本外交への批判となるところだった。

 (4)現在米国は中国1国2制度の台湾にこれまで最上級(報道)の厚生長官を派遣して台湾支持を強調して、香港問題が台湾に波及しないよう中国をけん制している。中国としては米国対立のリスク問題解決を日本との接近に求め、日本としては尖閣問題の解決の糸口を失ったことになったが、中国の動きから目が離せない。

 (5)中国習体制の強権性、独裁制、支配性が大きく目につくようになったが、天安門事件では民主化を求める学生らのデモの軍隊による鎮圧で行き過ぎに涙ながら(報道)に理解を示した政治指導者趙紫陽総書記(国家主席はなく当時の最高指導者)の存在もあった。

 中国国家指導部の中でどういう混乱があったのかわからないが、失脚覚悟での趙紫陽総書記のデモ鎮圧行き過ぎの理解行動だった。もちろん失脚を余儀なくされ、天安門事件を契機に中国の民主化運動粛清、弾圧は強化され、天安門広場は国家規制されていくことになる。

 (6)現在の中国はGDP世界2位の経済国で巨大市場を抱えて経済市場投資の世界経済をけん引する立場にありながら、一方で共産主義1党独裁国家として言論、思想統制、人権弾圧をして軍事力で領土拡張、海洋進出をする二面性(double-faced china)を有する国土、人口巨大国家だ。

 前出のように米中対立の影響リスクを受けて日本に接近する中国に日本はどう向き合うのか、尖閣領有権問題、中国艦船による海域侵犯多発を抱えて賢明な判断、行動が求められる。

 (7)中国は三大文明発祥地として歴史、伝統、文化への自信、矜持(誇り)はあるはずで、何かと相容れない新生帝国としての米国自由主義、覇権国家に対する抵抗心、反骨心、競争心は高いとみる米中対立構図だ。
 
 中国の歴史、伝統、文化の中には、多様で多彩な人物もいた。
 

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