いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

パリ協定・元の道。 paris agreement returns to a former road

2017-06-07 19:46:17 | 日記
 (1)トランプ大統領が地球温暖化防止に世界が一致して協力、対策する「パリ協定」からの離脱(leave)を表明した。
 仮に離脱声明で述べた米国大統領としてカーボン社会の石炭鉄鋼、製造業のピッツバーグ市民を守る必要、責任があり、それはパリではないとしても、いつもの調子で地球温暖化は「デッチ上げ」というのはまったくもっていただけない。

 (2)地球温暖化は世界的な(もちろん米国も含めた)気候変動に地球高温化で海面上昇、生態系への影響もみられて対策は緊急課題となっている中で、だから温室効果ガス排出量の世界1位の中国と2位の米国がこぞって近年になって(米国はオバマ政権で)ようやく世界的な温室効果ガス削減目標の遵守協定に参加を表明したばかりだった。

 (3)世界が緊急環境保全問題として取り組んでいる中で、中国と米国が経済活動優先を打ち出してこれに参加せずに独自の主義を貫いてきた、つい数年前の元の道に戻った(paris agreement returns to a former road)だけのことだが、地球環境破壊危機の事態、実態はその分進んでおり米国が単に数年前に戻っただけではすまない地球温暖化対策の危機だ。

 (4)中国は「パリ協定」遵守の方針で、たしかに米国一国がパリ協定から離脱したとしても地球温暖化防止の世界的すう勢からすれば多少の遅れはあってもそれほど影響はないのかもしれないが、温室効果ガス排出世界2位(GDPで桁違いの世界1位)の米国の離脱によって加盟国のパリ協定の遵守意識、協力の熱意に影を差すのは間違いないところで、それがどういう影響を及ぼしていくのか懸念される。

 (5)トランプ大統領はTPP、パリ協定と離脱を決めて、米国第一主義、保護主義(protectionism)路線の実行を進めている。その極端な偏向政策の影響もトランプ大統領の4年の任期の間のことで大統領が代わればと書いたが、地球温暖化の防止には大きな4年の後退になり人類への負担損害は大きいものがある。

 米国は核実験、ミサイル発射をくり返す北朝鮮を世界の脅威だとして軍事的圧力、制裁を打ち出しているが、そのトランプ米国もこれでは同じ世界の環境脅威として警戒される同類体制だ。

 (6)トランプ政権内は強硬派(経済ナショナリスト)と協調派(グローバリスト)が政策を巡って対立(報道)しているといわれる。強硬派が国家戦略会議から外されたり、今度はパリ協定を巡って強硬派が離脱を主導(報道)して巻き返したりと安定政権には程遠い政権統治能力の混乱がみられる。

 トランプ政権内のロシア・ゲート疑惑ではFBI特別調査官が動いており、大統領弾劾に発展することもあり、トランプ政権の行方は土台が揺らいだままだ。

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