いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

生活と時代と心を豊かにする新聞力。 newspaper power brings with the abundant life & era & mind

2014-03-07 19:50:41 | 日記
 (1)記録と記憶に残る「新聞」の評価が高い。経済広報センター(経団連系)の調査によると、企業を評価する際の情報源として「新聞」をあげた人が84%と最も高い数値を記録した。
 経団連関係の調査ということで対象者が企業人ということもあるのか、テレビ(同62%)、インターネット(同37%)を大きく引き離してのダントツのトップを占めた。

 新聞の分析、解説、比較考証、記録資料性の特性、特徴が企業活動データに高く評価されているということだ。新聞の利用率は年令的には60才以上で93%、29才以下では54%と世代間格差(generation gap)も大きい。

 (2)通勤時間帯には混雑するせいもあるのかさすがにタブレット、PCというわけにもいかずに、経済新聞片手にという人も多い。その新聞も活字が大きくなり、わかりやすい平易な言葉での記事が主流となって随分と身近に感じられるようになった反面、一般的に内容、中身の分析、解説、比較考証力は少々物足りない傾向にはある。

 独断、独走気味の政権への批判、批評力(critical opinion)が不十分で、まるで迎合しているかのような物分かりのよすぎる安易な記事、解説を目にすることもあり、これでいいのかという思いはある。新聞はオピニオン・リーダーではなくなったのだ。

 (3)確か特定秘密保護法案審議が強行採決の佳境を迎えていた政局緊張の頃だったか(もっとインパクトのある首相意向にかかわる重要課題だったような気もするが)、安倍首相の1日行動記録欄を見るとメディア各社の政治部長がこぞって安倍首相と食事会をしている記録を目にしたことがあるが、そんな政治状況でもないだろうにと不遜に思った記憶がある。

 これでは新聞を含めてメディアの批判、批評力も劣化するのはいたしかたのないところだ。近年の新聞の特徴は、情報データは伝えるがやけに物分かりがよくて、分析、解説、比較考証力が十分ともなわないことだ。情報データ提供使命の物分かりのよさだけでは読んでいて物足りないところがある。

 (4)情報多様化時代を迎えて世界的な新聞経営難時代にあり、全国紙レベルでは地方紙とのニュースソース取材、印刷協力、共有体制で経営合理化による経営改善を進めているが、特に新聞はそれぞれにニュース本来の独自観の取材精神性、切り口こそが生命線で一般顧客から支持と信頼と共感を得てきたものだけに、ニュースソース独自観による取材精神性を捨てて地方紙とのニュースソース協力、共有関係で乗り切ろうとする姿勢は新聞の本来取材としての存在意義を自ら放棄するものだ。

 (5)いいニュース発掘、取材に、的を得たニュース情報の提供、考え納得させる分析、解説力そして比較考証、批評力で読者層を引きつける新聞文化力だ。
 新聞は活字媒体として記録、記憶に残る高い資料性を持つ、他の情報ニュース媒体にはない優れた特性、特徴を持つ。

 冒頭調査のようにそれが新聞の高い支持、評価につながっていると考える。それぞれに特性、特徴、適応力を持つ情報多様化時代ではあるが、新聞が世代を超えて支持される文化がオピニオン・リーダーとして生活と時代と心を豊かにするだろう(culture of newspaper power brings with the abundant life and era and mind)。
 

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