大田区議会議員 奈須りえ  フェアな民主主義を大田区から!

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飛行機が飛ばない都心で進めた規制緩和による超高層建築、そこの低空飛行認めるんですか

2019年11月16日 | 羽田空港

低空飛行させようとしている都心は、飛行機が飛ばないから、と超高層ビルの建設を規制緩和で進めてきました。

2003年の規制改革会議で、デベロッパーの要望にこたえる形で、空港周辺の高さ制限を緩和して、超高層建築を許したのです。

高さ制限緩和は、飛行機が飛んでいなかった「海から入って、海へ出る」だったから行われました。
そこを低空飛行させるなら、超高層ビル建設を許してはならないはずですが、規制は戻さず低空飛行を始めようとしています。

私たち主権者の「安全と騒音と環境」を守るのが国の仕事ですが、

都心の高さ制限を緩和し超高層建築を許して
デベロッパーの利益を守り、
さらにそこを低空飛行で増便して
航空・ホテル・旅行・石油など事業者の利益も守ってあげようとしています。

 

<航空法による建築物等の高さ制限の合理化について>

https://www8.cao.go.jp/kisei/giji/03/wg/jutaku/05/gaiyo.html#GIJI4

 このリンクの議事録を読むと、お金儲けのために、航空法の高さ制限を緩めてほしいと言っているのがわかります。

この時の議論から、2005年に、都心を飛ばないから、飛行ルートに応じた規制という理屈で、都心の建物の高さ制限が緩和されたにも関わらず、都心を飛ばすに際しての制限を戻していないということです。

○福井専門委員 制限表面等を厳しくするということは必ず土地利用の機会費用を伴うわけですから、その分との費用便益分析をやっていただかないと困ると思います。航空機の安全とか、あるいは航空機の離発着という観点だけではなくて、それが都市の土地利用の大きな制約要因になっているわけですから、要するに費用対効果なのです。費用の分についてある意味では無邪気に航空機の都合だけで決めるということがあってはならないわけで、先に決めてもらえばいいというだけでなくて、私が申し上げたいのは、決めるに当たってはコストと便益をちゃんとバランシングさせて、土地利用を犠牲にしてでもそこに飛行機通す必要がある場合に限って通すようにしていただきたい。これがまず検討の大前提だと思います。
 

○福井専門委員 都心を回避するならなおさら都心は関係ないわけだから、都心が高度利用できなければいけないわけで、飛行ルートに応じた規制でないとおかしいわけでしょう。

○内田室長 羽田をちょっと見ていただくと、今、2つの議論をしてしまっているので混乱しているのかもしれませんけれども、一つは都心上空を飛ばすべきではないかという意見もある。羽田の再拡張に関連してありますので、そういう部分がまだ抜けませんねというのが一つの議論としてあります。現在は、ご存知のように、都心はほとんど飛んでおりません。ただし、離陸上昇して、例えば大田区から品川区あたりの上空は旋回して飛んでいるわけで、ここは飛んでいます。そういうものに合わせた制限表面の設定は必要ですよ……

○福井専門委員 飛ぶ範囲をそこに限定して、都心を飛ぶというのは、大阪空港訴訟だってあるように今のご時勢ではやりにくいわけですから、そういう前提で飛行ルートを設定して、かぶらないところは基本的にこういう規制は外すというのが基本線じゃないですか。

○内田室長 基本としては、仮に現在の飛行ルートで都心上空を飛ぶというのは今回の羽田再拡張にあわせてやりませんということになれば、現在の円錐表面と外側水平表面は何らかの形で狭くすることはできると思います。

○福井専門委員 それを早く決めるべきじゃないですか。要するに、飛ばしませんということを決めれば、ある意味では環境面でも高度利用の面でもみんながハッピーなのだから、それを予見して計画していただくというのが筋じゃないでしょうか。

○内田室長 そこはいろんな……

 

 

 

 

飛行機の飛ぶ場所に、高い建物や電波塔などがあると、飛行に支障がでますから、航空法は、それらの高さに規制をかけています。

ところが、今回都心低空飛行に際し、あらたに制限をかけるのは、黄色と赤の部分だけ。

2005年に緩和した部分を現在調査中ですが、黄色と赤の部分だけとは思えません。しかも、その時は都心を飛んでいなかったわけで、都心低空飛行が始まるにも関わらず、かける建物の高さ制限があまりにも緩く心配です。

当時の規制改革会議での議論で、外国の空港と比較する発言が出てきますが、そもそも、空港周辺に市街地が隣接している羽田空港にかける規制と同じでいいはずがありません。

国交省に、諸外国における空港設置における緩衝帯の規制について伺いましたが、情報を持ち合わせていないそうです。空港立地の前提もご存じないにも関わらず、飛行ルート変更で他国の空港と比較するやり方は、ちょうど引用している規制改革会議と同じです。

 

最初に上記の、高さ制限をかける区域の円が欠けている図を見て、どうしてかけている部分があるのか、気になっていましたが、南西の欠けている部分では、横浜のみなとみらいの開発が行われましたし、今回規制がかかる黄色部分には渋谷、その東あたりでは、大手町、日本橋の開発が行われてきました。

私は低空飛行には反対ですが、これまでの経緯から考え、国の立場なら、かける規制は黄色と赤部分だけでいいのでしょうか。

さらに侵入経路に、すぐ上を飛行機が低空でとぶようになるのですから、黄色部分同様、下記赤部分などに(ちょっと短いですが)より厳しい規制をかけるべきではないでしょうか。

 


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