少し前、湯島聖堂の漢文検定とそのテキストについて紹介した。
江戸時代の漢文教育の中で論語の扱いがどのようになっている知りたかった。
というのは、そもそも、論語は全20章、総計512節からなり、全部を読みぬくには相当な時間を必要とする。
初等中等教育の中に於いては、当然、論語をすべて読み切ることはできないわけで、どのレベルでどの節を取り上げたのだろうか?
さて、寺子屋テキスト初級では、論語から10節が取り上げられていて、
一番は、学而第一の3、「巧言令色、鮮矣仁」、
十番は、子路第十三の27、「剛毅木訥、仁近」だ。
このふたつから、江戸時代の初等教育で、最も大切にされていたことは、次のようなことだ、と考える。
「人間形成のうえで、人様を思いやるやさしい心(仁)を育てることが絶対必要。そしてそれは、口先だけのペラペラしゃべりやわざとらしい態度からではなく、心の底からにじみ出る行動であるはずだ」
小学校低学年の時期に、暗誦させながら徹底的に叩き込んだにちがいない。
湯島聖堂の寺子屋テキストが、江戸時代の各地で行われていたさまざまの寺子屋教育をうつしている、と考えたが、まちがいかもしれぬ。
江戸時代の漢文教育の中で論語の扱いがどのようになっている知りたかった。
というのは、そもそも、論語は全20章、総計512節からなり、全部を読みぬくには相当な時間を必要とする。
初等中等教育の中に於いては、当然、論語をすべて読み切ることはできないわけで、どのレベルでどの節を取り上げたのだろうか?
さて、寺子屋テキスト初級では、論語から10節が取り上げられていて、
一番は、学而第一の3、「巧言令色、鮮矣仁」、
十番は、子路第十三の27、「剛毅木訥、仁近」だ。
このふたつから、江戸時代の初等教育で、最も大切にされていたことは、次のようなことだ、と考える。
「人間形成のうえで、人様を思いやるやさしい心(仁)を育てることが絶対必要。そしてそれは、口先だけのペラペラしゃべりやわざとらしい態度からではなく、心の底からにじみ出る行動であるはずだ」
小学校低学年の時期に、暗誦させながら徹底的に叩き込んだにちがいない。
湯島聖堂の寺子屋テキストが、江戸時代の各地で行われていたさまざまの寺子屋教育をうつしている、と考えたが、まちがいかもしれぬ。