２月末に、習近平国家主席が唐突に北京市を
軸とした大首都圏構想「京津冀構想」が浮上し
６月頃の正式発表に備えた準備が進むと言う。
京は北京を、津は天津を、冀は河北省を表す。
２市１省の人口約１億人をもって、一体的にまとめ
大首都圏とする壮大な構想だ。
目的は、経済成長が鈍化傾向を示しているため
新たな成長へのけん引力を担わせようとするもの。
かって、ト小平は華南地域、江沢民は上海地域の
巨大投資で権力基盤を固めた例に倣い習近平は
権力基盤構築を目指して、河北地域開発に備えた
重点投資を行う方針だと言う。
２市１省が互いに同様の投資で競合して無駄を
重ねる現状の改善効果が見込めることも大きい。
環状道路などの交通網やインフラ整備で地域内を
北京市まで「１時間経済圏」にするという。
更に、狙いの一つに胡錦濤前指導部が４０００
億元もの建設投資を行いながら「失敗したプロ
ジェクト」の代表と揶揄されている河北省唐山市の
「曹妃甸新区」開発も取り込むことで指導部内で
対立関係にある胡派集団、共産主義青年団
（共青団）出身者に恩を売って取込む深い狙いも
備えているとされる。
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