新型インフルエンザの世界的流行を受けて、WHOは
フェーズ6、パンデミック状態の宣言をすべきか協議を
進めましたが、慎重論が大勢を占めて見送られました。
世界中で感染者が1万人に迫り、国内では163人に
まで増えてきています。
90年前の1918年春に始まったスペインインフルエンザ
は翌年にかけて猛威を振るい、世界で4000万人を
超える死者が出ました。
これ以来、広い範囲に伝播して、多くの感染者を出す
感染病の代表格となっているインフルエンザが、最近
鳥インフルエンザが、新型のインフルエンザとして流行
するのではないかと懸念が広がっています。
スペイン風邪の流行した時代はどうだったのでしょうか。
衛生環境が悪く、防疫体制などの備えが整っていない
時代では、感染者の隔離、患者と接触した人の監視や
行動の制限、各個人の手洗い、うがい、消毒などでの
衛生状態の管理、人ごみや集会などを避けることぐらい
が対応策でした。
国としても、行政などの管理者が、集会を禁止したり、
学校などの人の集まる施設の閉鎖などを、強権で行い
感染の機会を封じる程度の手段しか無い時代でした。
しかし、これらの対策は、現在でも最低限の備えとして
防疫対策上、必要なことばかりです。
当時、スペイン風邪の国内への侵入を防ぐために、
オーストラリアでは、侵入ルートとなる港での検疫を
厳密にして事実上、国境を閉鎖状態にしています。
これにより、初期の力の強い悪性ウィルスの侵入を
防いで軽度の流行に留めています。
「備えよ常に! 備えあれば憂いなし」です。
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