昨年のうなぎ、餃子事件など、オリンピック開催を目前
にして発生した食品の安全性の問題は、世界中の関心
を集め、中国の当局も重要性を認識して、100万人体制
で食料品の安全性の確保に 備えてきました。
この厳戒の中、3月以前から半年間ほどの間に出荷
された粉ミルクに、アクリル成分が含まれていたために
多数の赤ちゃんが腎臓結石などに冒されています。
河北省の三鹿集団が製造した多量の汚染粉ミルクが
長期間、市場に流通していたのです。
回収された粉ミルクの量は、8000トンを超え、流通範囲
の広さや摂取層などから被害者は3万人を超えるだろう
と想定されています。
なぜアクリル成分が混入したかも問題ですが、昨年来
中国衛生省や国家品質監督検査検疫総局などの国の
トップ機関が先頭に立って、食の安全性の確保に取組み
オリンピック開催前には、検査を実施した食料品や食品
関連施設などの安全性、衛生状態の改善実績に胸を
張り、指導や改善の成果を大々的にアピールしていました。
粉ミルクの品質が異常だということは3月頃から言われ
ていて、6月には監督機関も異常事態の発生を認識して
いたのが、オリンピック開催で先送りされて、9月に入って
表面化し、事態の重大性と共に、対応をしなかって当局
への非難が高まってきています。
「備えよ常に! 備えあれば憂いなし」です。
安全と安心の非常持出袋の準備は?