旅限無(りょげむ)

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飛ぶか?テポドン 其の参

2009-03-29 06:23:35 | 外交・情勢(アジア)
……米海軍が日本の周辺海域で、弾道ミサイルを探知するイージスレーダーを備えた駆逐艦の展開を始めている。……少なくとも5隻で、いずれも弾道ミサイルを迎撃する「SM3」ミサイルを搭載しているとみられる。……長崎・佐世保港では今月23日から米海軍第7艦隊の駆逐艦3隻が入港。うち2隻が25日午後に出港、青森港に寄港していた駆逐艦も26日午後に出港する。3隻とも日本海または太平洋で活動を始めるとみられる。海上自衛隊のイージス艦「こんごう」と「ちょうかい」の2隻も佐世保基地に停泊中で、政府が自衛隊法82条の2に基づく迎撃体制を正式に決定すれば、日本海に展開するとみられる。
3月26日 読売新聞

■イージス艦の「こんごう」と「ちょうかい」は、実質的に北朝鮮に対して最前線で極めて難しい迎撃作戦に従事しなければなりません。作戦海域に命知らずの小型漁船などが出て来ないことを祈りましょう。


……長距離弾道ミサイルの落下に備える破壊措置命令を受け、海上配備型迎撃ミサイル(SM3)を搭載した海上自衛隊のイージス艦「こんごう」と「ちょうかい」が28日午前、長崎県の佐世保基地を出港した。SM3を搭載しないイージス艦「きりしま」も発射時にミサイルの探知・追尾に当たるため、同日午前、神奈川県の横須賀基地を出発した。30日ごろまでに、こんごうとちょうかいが日本海に、きりしまが太平洋に展開し、米海軍のイージス艦などと連携し、北朝鮮が4月4~8日と通告した発射に備える。こんごうとちょうかいは、ミサイルの弾頭部分や切り離した部分などが日本の領域に落下する恐れが生じた場合にSM3で迎撃し、きりしまはミサイルの航跡を捕らえ、弾道の解析や落下地点の予測などを行う
2009年3月28日 産経ニュース

■現時点では、北朝鮮が求める甘ったれた要求に対して、米国のオバマ政権は無視の態度を取り続けていますから、このまま予告通りに北朝鮮は「人工衛星」を打ち上げることになるでしょう。いっそのこと打ち上げ自体をお祝いしておいて、人工衛星が軌道に乗らなかった時には徹底的に馬鹿にするという悪趣味な外交儀礼を使っても面白かったような気もしますが、拉致犯罪の幕引きを勝手にしてしまう国ですから、お祝い事には不向きでしょうなあ。

■打ち上げを祝うのではなく、迷惑そうに「失敗」を前提にした迎撃態勢を採らざるを得ない日本は、何とも物騒な配備作業をしなければなりません。物々しい軍用車両の大移動は、ゴジラが上陸して来るような騒ぎになるようですから、映画会社などは次回作のために撮影するのかも?


……迎撃に向けた自衛隊の部隊運用計画の全容が25日、判明した。30日にもイージス艦と地対空誘導弾パトリオット(PAC3)の展開を開始。焦点のPAC3の展開地は首都圏3カ所と東北地方2カ所の自衛隊施設に絞り、二正面で防護を固める。各1カ所に迎撃を統制する指揮所運用隊も置く。……迎撃は二段構えとなる。海上自衛隊のイージス艦搭載の海上配備型迎撃ミサイル(SM3)が大気圏外で撃ち落とし、失敗すれば航空自衛隊のPAC3が着弾直前に迎撃する。……4月4日から8日の間、ブースター(推進エンジン)の落下区域として秋田沖130キロの日本海と銚子沖2150キロの太平洋を設定し、秋田、岩手両県の上空を通過する可能性がある。……

■辞任騒ぎが起こっている小沢クラッシャー民主党代表の選挙区の上空をテポドンが飛ぶというのも、何か皮肉なものを感じますが、拉致問題でも領土問題でも、カネで解決しようというのが小沢外交の基本だそうですから、貯め込んだ怪しげな政治資金を一挙に放出して将軍様と談判するチャンスかも知れませんなあ。小泉元総理との電撃会見の時には、内々で「1兆円」の援助資金という大きな餌があったわけですが、小沢さんが貯め込んでいるカネでは足りないとは思いますが……。

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