記念樹は身代わりになってくれます。

2007年09月28日 | 家族
過日の台風通過の朝、玄関から一歩出て見たものは・・・・45度かしがった「こうや槇」の木だった。5メートルにも大きくなった木は息子の誕生を記念した木。

 私のびっくりした声に父も顔を出し、あらためて風の強さに感じ入った。そして記念樹は別の槇の木と知って胸を撫で下ろした。でも、もう2度と記念樹なんか植えまいとしつかり思ったものだった。

 先日庭師さんが入り、お茶飲み話に「あの時のショツクを思うと記念樹というものは植えたくないわ」というと、「いやー記念樹が身代わりになってくれたと思えば」とのこと。年の功なのか・・・えらい。座布団3枚だ。

 私たちの結婚記念樹は五葉松だ。それが1年も経たないうちに枯れた。父が黙って新しい五葉松を植えてくれたのを、気づかない振りをしていた。誰もがあえてそれを話題にしなかった。私以外の誰の心にも記念樹が枯れたことにたいしての思いはあったろうに。

 庭師さんの言葉を借りれば、記念樹が身代わりになってくれたせいであろうか、まだ私たちは仲良く夫婦をしている。

 それにしても、庭の手入れも大変なようで、父が松を1本減らしたいと提案してきた。・・・・たしかあれは誰の記念樹でもなかったから・・・大丈夫。

 朝家を出て暗くなって帰る生活をしている私たちだ。家を守っていくことがどんなに大変なのか。父の偉大さを知るこの頃だ。

                        美恵子

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